「東京五輪」中継でテレ朝が一人勝ち くじ運とSNS戦略が大当たり

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 開幕してみりゃ、熱狂の東京五輪。7月23日の「開会式」(NHK総合)は56.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)と史上稀に見る高視聴率を叩き出した。以降、民放もそれぞれ高視聴率を上げている……と思いきや、明暗がクッキリ分かれたという。

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 コロナ禍だから開催反対なんて声もあったが、1964年大会以来、57年ぶりの東京五輪だ。会場は無観客でも、自宅で五輪観戦している人は少なくない。

 今回の五輪中継で大きく変わったのは、民放は日替わりで生中継することになったことだ。初日が日本テレビなら、2日目はテレビ朝日といった具合で、これまでのように競技ごとにチャンネルを変える必要はなくなった。視聴者にとっては便利だし、放送するテレビ局にとっても公平かと思われたが――。日テレ関係者が悔しげに言う。

「中継権の日程は、くじで決まりました。民放では毎日、メインの局とサブの局を設け、メインがほぼ丸一日中継し、サブはそれを補うように所々で中継する。メインの局は夜11時からは『東京五輪プレミアム』で、その日を振り返るというのが基本パターンです。一見、公平なようですが、連日放送するテレビ局もあれば、なかなか出番のない局も……。それによって明暗は分かれました」

 開会式翌日、24日から2日連続でメインの中継権を勝ち取ったのがテレビ朝日だった。

いきなり柔道のメダルラッシュ

「開幕後最初の土曜と日曜です。会社や学校も休みで、在宅率も高い。しかも24日は、柔道女子48キロ級(渡名喜風南:銀メダル)、柔道男子60キロ級(高藤直寿:金メダル)もあり、いきなりのメダル獲得に日本中が盛り上がり始めました。翌25日にも柔道があり、女子52キロ級(阿部詩:金メダル)、男子66キロ級(阿部一二三:金メダル)の中継で、テレ朝は世帯視聴率21.6%(個人視聴率13.5%)を記録しました」

 史上初の兄妹同日金メダルは、大いに盛り上がったものだ。テレ朝は他にも競泳や卓球混合ダブルスなども中継した。

「2日間とも高視聴率で、7月19日からの1週間はテレ朝が週間視聴率で三冠を取ったのです。世帯視聴率はもちろん、個人視聴率率もです」

 2日連続、メインで中継したら、そういうことも起こるだろう。だが、それでは終わらなかったという。

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