タレント「武内由紀子」が2人目の養子縁組 受け入れを決めた理由とは

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 日本の少子化に歯止めがかからない中、にわかに注目を集める特別養子縁組制度。

 その活用を明らかにしたのが、1990年代に活躍したアイドルグループ「大阪パフォーマンスドール」のリーダーのほか、NHK大阪でキャスターも務めたタレントの武内由紀子(48)だ。2018年に迎えた長男(3)に続き、このほど長女(1)を迎えた武内が、養子縁組制度と子どもたちへの思いを語った。

「養子を迎えることは、私にとって自然なことでした。思い立ったのはちょうど4年前のいま頃で、不妊治療をやめようと決めた時。通っていた産婦人科で“これで最後”と決めていた治療が上手くいかず、気付けばスマホで『養子』をキーワードに検索していました。我に返ると“ああ、やっぱり子どもを持つことを諦めていないんだ”と実感しましてね。付き添いに来ていた夫に“養子という道もあるみたいだけど……”と伝えると“考えておくよ”と言ってくれました」

 武内は2013年に現在の夫と結婚。すぐに妊活に取り組んだものの、妊娠に至らない時期が5年続いた。この時、すでに40代の半ばを迎えており、強く子どもを望んでいた武内にとって、特別養子縁組制度の利用は現実的かつ合理的な選択肢だったという。

お母さんにそっくり

 養子縁組制度には武内が利用した「特別」のほかに、「普通」養子縁組制度がある。両者の違いは大きく、「特別」は結婚している夫婦のみが対象で縁組後は原則として離縁ができない。さらに子どもの年齢が申し立ての時点で15歳未満であることが条件の上、半年にわたる試験養育期間と、その後の家庭裁判所による審判が必要だ。

 晴れて縁組が認められると、子どもと生みの親との親子関係は終了し、養親の戸籍には〈長男〉〈長女〉と記載されるなど、法的にも実子と認められる。

 一方、「普通」のハードルは低い。「特別」は実親が養育能力に欠けたり、養育させるべきでないと判断された場合に、子どもの福祉を念頭に新たな親に託される制度だ。が、こちらはあくまで、家系や血筋の存続を企図したもの。独身者でも親になれるだけでなく、養子に年齢制限はない。将来的な離縁も自由とされている。

 1人目を迎えるにあたり、武内はこうした制度の違いを含め、ネットを駆使して猛勉強に励んだという。

「その甲斐もあって、心の底から信頼できるスタッフたちと知り合えました。本当にラッキーでした」

 長男を迎えて3年。2人目の受け入れを決めたのにはこんな理由があった。

「私も主人もきょうだいがいる家庭で育ったので、子どもを作るなら2人は欲しいと話していたからです。それに加えて、同じ養子という境遇のきょうだいが傍にいたら、いずれ本当のことを知った時にショックが和らぐかもしれないと考えたところもありました。でも、その後、養子として育った知人から“そんなの、気にしたことがないよ”と言われて、後からハッとさせられましたけど」

 いまでは養親仲間も増えてきて、話す内容も、

「お薦めの離乳食や、イヤイヤ期の乗り越え方を教えてもらうなど、実子を持つ親御さんと変わりません。二人にはイライラさせられる時もありますが、不思議と“血の繋がりがないせい?”みたいに考えたことは一度もありません。先日、街中で長男が“お母さんにそっくりねえ”と声をかけられたんです。私と同じ丸顔だからかな」

週刊新潮 2021年7月29日号掲載

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