度数1%未満「微アルコール」ブームが到来 各社が次々に新商品を発売、健康志向を意識か

国内 社会

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 缶チューハイはアルコール度7%、9%と濃い目がトレンドだが、ビール各社からは度数1%未満の「微アルコール」が相次いで登場。

 先鞭をつけたアサヒビールは、3月から度数0・5%の「ビアリー」を、6月には第2弾の「ビアリー 香るクラフト」を発売。9月にはハイボールで度数0・5%の「ハイボリー」も出す予定だ。他方、サッポロビールは度数0・7%の「ザ・ドラフティ」を9月に売り出すという。

 もしやステイホーム推奨の世に向けて、目敏く商品充実を図ってきたかと思ったら、これが違うらしい。

 そもそもアサヒは開発に3年半もかけてきたとか。

「世界的な健康志向のなか、あえてお酒を飲まない“ソバーキュリアス”と称される人たちも現れています。こうした流れを受けて当社は昨年12月に『スマートドリンキング宣言』を打ち出しました。お酒を飲む人も飲まない人も尊重し合える社会の実現を目指しましょう、というもので、弊社の『ビアリー』もさまざまな人たちの多様な飲み方にお応えしようとする商品です」(広報)

 今後は飲酒習慣のない層の市場を開拓していきたいと語る。一方のサッポロも開発に2年かけたそうで、

「お客さまの実態や意識を多角的に調査したところ、飲んだ後のパフォーマンスの低下が気になるといったご意見がありまして。度数1%未満にしたのは、ビール好きのお客さまに心の面でも体の面でも気がねなく、自由に飲んでいただきたいとの思いからです」(広報)

 こちらは既存の「ビール好き」にアピールしていこうという狙いだが、さる流通ジャーナリストいわく、

「“家飲み”ではつい油断して深酒してしまうから気を付けたいという人、家なら少しくらい飲みたいという人、両社の商品はいずれにも受けそうですね」

 コロナを逆手の商機到来。

週刊新潮 2021年7月29日号掲載

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