U-24はフランスに完勝 見逃せない上田綺世と冨安健洋の活躍

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イエローカード

 同じことは冨安健洋(22)にも当てはまる。南アフリカ戦の前日練習で左足首を傷め、南アフリカ戦とメキシコ戦はメンバー外だった。彼が不在の2試合は板倉滉(24)がその穴をしっかりと埋めたが、フランス戦では吉田麻也(32)とのCBコンビ復活でフランスの攻撃をシャットアウトした。

 こうしてみると、日本は1試合1試合、成長していることがわかる。チームとして攻守に熟成が進み、結束も高まっている。加えてケガ人が復帰し、戦力も充実。さらに3試合連続ゴールという“シンデレラボーイ”も誕生した。

 ここまで来ると、もう「金メダルを取れ」と後押しされているようだ。

 唯一の不安はイエローカードが多いこと。準々決勝のニュージーランド戦は酒井が出場停止となるが、森保一監督(52)はフランス戦の後半10分から酒井に代わり橋岡大樹(22)をピッチに送り、テストを済ませている。橋岡に万が一のことがあれば、冨安を右SBにコンバートし、板倉をCBで起用する手もある。

 そして準決勝からはイエローカードもリセットされるので、まずは目の前のニュージーランド戦に全力を注ぐことだ。サムライブルーの冒険がどこまで続くかわからないが、東京五輪を最終日まで楽しみたいと思う。

六川亨(ろくかわ・とおる)
1957年、東京都生まれ。法政大学卒。「サッカーダイジェスト」の記者・編集長としてW杯、EURO、南米選手権などを取材。その後「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。

デイリー新潮取材班編集

2021年7月30日掲載

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