「AIで儲ける」で65億円超「仮想通貨」詐欺犯 RIZIN格闘家「堀口恭司」「ミルコ・クロコップ」との関係

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11億円超の被害者も

 愛知県警が「OZ(オズ)プロジェクト」と称する「仮想通貨詐欺」のメンバー4人を逮捕したのは7月12日のこと。詐欺犯の一人である橋谷田(はしやだ)拓也容疑者は、OZプロジェクトとはまた別の仮想通貨詐欺に手を染めていたばかりか、堂々と、数々の人気格闘家の「パトロン」を務めていた。

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 AI(人工知能)を用いた最適なタイミングで仮想通貨を売り買いするから大儲けは確実。これがOZプロジェクトのセールストーク。「4カ月後に2.5倍以上のキャッシュバック」を掲げ、全国1万5000人から65億円超を掻き集めたと見られている。

 OZプロジェクトの募集開始は2017年3月で、初回配当は8月に予定されていたものの、いきなり不払い。最終的には、18年1月、当初予想よりもAI開発に費用と時間がかかるからと、出資者に返金もせずにプロジェクト自体がストップした。

 実は、このあとも、橋谷田容疑者は仮想通貨詐欺を続けていた。彼の口車に乗せられて11億円超もの大金を騙し取られた被害者もいて、その被害者が初めて橋谷田容疑者に送金したのは18年2月。OZプロジェクト破綻の1カ月後だった。

ボス

 その裏で橋谷田容疑者は、堂々と格闘家らを支援していたのである。格闘技イベント「RIZIN(ライジン)」で人気を誇ったミルコ・クロコップなどをはじめ、RIZINの一押しファイター、堀口恭司ともスポンサー契約を締結。

 仮想通貨とは別の「TDT(ザ・ダイス・チーム)」というサポート団体を発足させ、格闘技関係者に、自らを“ボス”と呼ばせていたという。

 要は、騙し取った大金でパトロンを気取っていたわけだ。それが詐欺被害者の怒りの火に油を注ぎ、逮捕を早めることになったのかもしれない。

週刊新潮」2021年7月29日号「MONEY」欄の有料版では、仮想通貨詐欺の手口と格闘家とのつながりを詳報する。

2021年7月29日号掲載

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