新人選手の貢献度を球団別に調査 巨人は1軍定着ゼロで断トツ最下位【セ・リーグ編】

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最下位は…

 5位は30点の中日ドラゴンズとなった。といっても、昨年のドラフトでは支配下指名した6人中4人が高校生と、完全に育成重視だった。現在はドラ1右腕の高橋宏斗を筆頭に実戦経験を重ね、身体作りに専念させている印象だ。

 問題は大卒ドラ2右腕の森博人と社会人出身のドラ6外野手の三好大倫だろう。即戦力の期待が高かったが、ともに1軍での出場経験はなくファームで奮闘中。森はここまで16試合に登板し、28回1/3を投げて1勝1敗、防御率2.54をマーク。三好は51試合に出場して打率2割5厘、2本塁打、9打点をあげている。

 この2人に代わって1軍昇格経験があるのが育成1位で入団した左腕・近藤廉だった。対外試合での好投が続き、開幕5日後に支配下登録されると5月に1軍昇格。現在は再び2軍も、1軍では2試合に登板、2回を投げて0勝0敗、防御率4.50という成績を残している。

 15点で最下位の6位となったのは読売ジャイアンツだ。大卒ドラ2右腕の山崎伊織は4年の6月に右ヒジのトミー・ジョン手術を受けていただけに今季絶望なのは織り込み済み。それでも即戦力重視のドラフトで指名した支配下新人7人のうち、1軍出場経験があるのはドラ1右腕の平内龍太だけなのだ。それも開幕は2軍スタートで、4月20日の阪神戦で救援登板し、ようやく1軍デビュー。3試合に登板するもわずか5回を投げて0勝1敗、防御率14.40とまるで戦力にならなかった。現在はファームで主にクローザーとして起用されている。

 また開幕前に話題をさらった高卒ドラ5の内野手・秋広優人がそのまま1軍の戦力になっていれば、15点止まりということはなかったが、現在は2軍で実戦経験を積んでいる。

 とはいえ、ルーギーの力に頼らなくても首位争いをしているところが今の読売の強さだといえよう。

 オールスター明けの後半戦。ここから各チーム、新戦力が現れることを期待したい。

上杉純也

デイリー新潮取材班編集

2021年7月16日掲載

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