「TOKYO MER」にあっぱれの声が上がる理由 「ナイト・ドクター」と医療ドラマ対決の行方

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鈴木を囲むクセの強いキャスト

「7月4日スタートの『TOKYO MER』初回は、『ナイト・ドクター』のさらに上を行く14・1%と今期暫定1位の好発進となりましたからね。フジのスタッフはやられたと思っているはずです」

 同じ医療系ドラマが続けて放送されるとなると、視聴者は両方見るのはなかなか大変だ。

「大方のドラマファンの傾向として、初回は一通り見ます。しかし、彼らは働いているか学校があったりするので、全てを見続けるほど暇ではありません。初回で品定めをして、最終話まで見るべきドラマを2、3作に絞り、残りはパスすることになります。そんな中で、同じ医療モノを2日続けて見る人は少ないでしょう。現状では『TOKYO MER』のほうが有利と見ています」

 どういうことか。

「『ドラゴン桜』(主演・阿部寛)は最終回で20・4%と、前シリーズを凌ぐ数字を取りました。その後番組というプレッシャーに加えて、主演は春ドラマ『レンアイ漫画家』(フジ)で大コケした鈴木亮平でしたが、くせ者揃いの初回の放送を見て驚きました」

 サブタイトル“走る緊急救命室”の通り、動く手術室であるERカーが現場に急行してオペを行うこのドラマ。ERカーに乗り込むチームは、チーフドクターの鈴木はじめ、厚労省医系技官の賀来賢人、研修医の中条あやみ、看護師の菜々緒、同じくフォンチー、麻酔科医の小手伸也、臨床工学技士の佐野勇斗だ。

「こちらも『ナイト・ドクター』同様の医療チームものです。ただし『TOKYO MER』は爆破シーンもふんだんで、医療戦隊ものという新ジャンルができたのかと思うほど。負けん気や根性をウリにしてきた日曜劇場ですが、今回はとにかく派手ですね。キャスティングでいえば、他にも要潤、石田ゆり子、佐藤栞里らがおり、さらに渡辺真起子、鶴見辰吾といった怪演もこなせる役者までいる。各局のドラマからよくもこれだけの人気者を集めたもの。あっぱれですね。今後どのような展開になるのか気になります」

 医療モノといえば、“あたし、失敗しないので”をポリシーとするテレビ朝日「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」(主演・米倉涼子)のように、患者を助けることが第一であることはもちろんだが、今回の2作品の主人公にもそれぞれポリシーがある。

「ナイト・ドクター」の波瑠が“いつでも、どんな患者でも絶対に受け入れる”に対し、「TOKYO MER」の鈴木は“待っているだけじゃ、助けられない命がある”。最後に笑うのはどっち?

デイリー新潮取材班

2021年7月11日掲載

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