唐沢寿明主演「ボイス」が2年ぶりに復活 日テレに放送を決断させた意外なキーマン

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「ボイス」再放送はない

「彼の希望というより危機感がそうさせたのでしょう。『24 JAPAN』はテレ朝が開局60周年記念と銘打ち、巨額予算を投じて2クールにわたって放送しましたが、初回の7・7%が最高で、その後は4~5%と予想を超える低視聴率でした。テレ朝ではこのドラマを話題にすることさえタブーとされているとか……。しかし、テレ朝以上に危機感を感じたのが唐沢さんでした。『24』は彼自身の売り込みによって実現したドラマでしたし、大コケによって『このままでは自分の役者としての価値が大暴落する。早く次回作を決めて視聴率を取らなくては!』と思ったようです」

 彼の行動はジャック・バウワーもびっくりの素早さだったという。

「彼も6月には58歳になります。一度、ドラマがコケると、主演のオファーはなかなか来ない年齢です。そこで所属事務所の幹部を総動員し、日テレに営業をかけたのです。もちろん唐沢さん自ら、日テレのチーフプロデューサーを接待するなどして、続編を持ちかけたそうですよ」

 しかも、唐沢は条件を付けたという。

「『ボイス』ではNEWSの増田貴久とバディを組んでいましたが、彼は兄貴と慕った唐沢さんを裏切り、最終回では意識不明の重体となって終わりました。そこで日テレ側は『II』ではジャニーズの別の若手俳優を立てようと考えていました。ところが、それを唐沢さんは拒否。『この俳優ではバディを組めない。もっと名前のある俳優はいないのか! 俺はこの作品に俳優生命を賭けているんです!』と言ったといいます」

 すでに「II」では、増田の続投が発表されている。公式Twitterには《前作のラストで樋口を裏切り警察官を辞める決断をしていた石川透が、なぜ刑事として港東署に残ることができたのか》とあるが、実際は唐沢のご指名だったようだ。

「大河ドラマ『利家とまつ』(02年、NHK)に主演し、平均23・9%、最終回には32・1%を記録した『白い巨塔』(03年、フジテレビ)など大ヒット作を持つ唐沢さんですが、近年は平均10%を超えた作品はほとんどありません。その中でまずまず数字を残したのが『ボイス』でした」

「II」が始まる前に、2年前の「ボイス」を見たいと思っている人もいるかもしれないが、日テレの関連会社Huluでも、韓国オリジナル版しか見られない。

「『ボイス』はDVD化されていますが、配信も再放送の予定もありません。『II』が決定したのに、前作の再放送も配信もできないのは、伊勢谷友介(45)が出演していたからなんです」

 伊勢谷は昨年9月、大麻取締法違反の容疑で逮捕され、懲役1年、執行猶予3年の判決を下されている。これがネックとなり配信も再放送もしないという。前宣伝もできないとあって、日テレ社内では早くも「II」を心配する声が上がっているそうだ。

デイリー新潮取材班

2021年7月10日掲載

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