「はらぺこあおむし」騒動に見る“いいパロディ”と“悪いパロディ”(古市憲寿)
絵本『はらぺこあおむし』に小さな騒動が起こった。
発端は「毎日新聞」の風刺漫画である。6月5日朝刊で「はらぺこIOC 食べまくる物語」と題した風刺漫画を掲載した。頭はバッハ会長らIOC幹部、体ははらぺこあおむしという生き物たちが、「放映権」と書かれたリンゴを貪り食っている。
これに激怒したのが『はらぺこあおむし』の日本語版を出版する偕成社だ。今村正樹社長名義で、「強い違和感」「不適当」「猛省を求めたい」と「毎日新聞」を手厳しく批判した。...