事件現場清掃人は見た 孤独死した大学生と両親の関係がどうしても気になった理由

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母性が欠如

 高江洲氏は、大学生と両親との関係に問題があったのではないかと指摘する。

「これはあくまで私の想像ですが、亡くなった大学生は、両親との関係が悪かったのでしょう。同居していた頃、家庭内暴力や教育虐待があったのかもしれません。普通、お金が無くなれば実家に帰るものですが、親とは絶対連絡を取りたくなかった。いや、取れるような関係でなかった。よほど特別な事情があったのでしょうね」

 高江洲氏は、こんなことを考えながら、清掃をしたという。

「人間、数日食べなくても死ぬことはありません。大学生が部屋に引きこもり、一人で飢えに耐えている姿を想像してしまい、非常に辛いものがありました。『腹減ったな』、そんな言葉を呟く相手さえもいなくて、友人にも親にも心配されずに餓死するなんて、あまりにも寂しい話です」

デイリー新潮取材班

2021年7月6日掲載

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