安住アナの新番組「THE TIME,」で香川照之もMC 関係者は「局アナで充分」
高い難易度
香川は東京大学を卒業したインテリ俳優だ。趣味の昆虫やボクシングに関する知識は豊富で、「香川照之の昆虫すごいぜ!」(NHK Eテレ・不定期特番)ではトークの巧さも披露している。
「とはいえ『THE TIME,』はニュース・情報番組です。MCは政治、社会、経済、スポーツ、芸能のニュースに精通している必要があります。そして番組に慣れる一番の早道は、月曜から金曜まで出演することなのです。情報番組のMCは初めての経験なのに、金曜だけの出演というのはむしろ大変でしょう」(同・プロデューサー)
何しろ生放送だから、やり直しはきかない。今年は衆院選もある。もし放送中に香川が政党名や党首の名前を言い間違えたら、最悪の場合は“放送事故”と言われてしまう。
芸能人が週1回、情報番組に出ること自体は珍しくも何ともない。TBSなら爆笑問題の太田光(56)と田中裕二(56)は「サンデージャポン」(日・9:54)に、ビートたけし(74)は「新・情報7daysニュースキャスター」に出演している。
だが、3人はベテランのお笑い芸人だ。舞台などで時事ネタを扱うことも多いし、何よりMCの経験が豊富なことは言うまでもない。
失われた養成効果
香川は当然ながらニュース・情報番組のMCは初めてだ。太田、田中、たけしの3人と同列に並べることは、やはり無理だろう。
おまけにTwitterでは「朝から香川照之は見たくない」というツイートが散見される。プロデューサー氏も同じ懸念を持っているという。
「香川さんの顔は迫力がありすぎるのです。朝の情報番組は、羽鳥慎一アナ(50)や加藤浩次さん(52)のような“爽やか系”がMCを務めるのが基本です。徳光和夫さん(80)、福留功男さん(79)、大塚範一さん(72)と言ったオジサンがMCで人気になった番組もありましたが、どなたも朝の忙しい時間帯に邪魔にならない顔立ちで、軽やかに情報を捌いていました。香川さんの顔はドラマや映画、舞台なら映えます。しかし、出勤・通学前に見たい顔かという問題は意外に大きいのではないでしょうか」
もし金曜のMCに局アナを起用したなら、「育成効果」も期待できたという。
「『Nスタ』(平日・15:49)は井上貴博アナ(36)が、しっかりと視聴者の人気を獲得しています。『THE TIME,』は安住アナが月曜から木曜の視聴率を稼いでくれるので、局アナを起用しても本来は安心なはずです。第2、第3の井上アナを養成できるチャンスだったので、これももったいないと思いますね」(同・プロデューサー)
TBSは朝の情報番組「おはようクジラ」(1996~99年)で、渡辺正行(65)や青島健太(63)をMCに抜擢したものの、視聴率の低迷に悩まされた苦い経験を持つ。ネット上では、この二の舞になるとの声も見受けられる。
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