事件現場清掃人は見た 孤独死した「50代男性」の病が生んだ“犯罪行為”

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カラーボックスにぎっしり

「机の上を見て、思わずギョッとしました。3段の棚がある30センチ四方のプラスチックのカラーボックスに薬がぎっしり詰まっていました」

 よくよく見ると、薬は向精神薬だった。

「亡くなった男性は、精神を患っていたようです。病院から薬を処方してもらう時、いつも多めにもらっていたのでしょう。そして余った薬を転売していたようです」

 向精神薬は3、4種類あったという。

「錠剤10個でひとつのパックになっていました。それを束ね、梱包されたものも見つかりました。机の上には、郵送先リストが書かれたノートが数冊ありました」

 リストは全部で200人分ほどあったという。

「管理会社の話によると、男性はIT関連企業に勤務していたそうです。その傍ら、向精神薬をネットで販売していたのです。14、5年前の話ですから、向精神薬をネット販売する人はまだまだ少なかったはずです。麻薬と同様、向精神薬の依存者には高額で売れますから、結構稼いでいたのではないでしょうか」

 高江洲氏の話を聞く限り、営利を目的とした売人だった可能性がある。孤独死したことは気の毒であるが、違法行為をしていたことは許されまい。

デイリー新潮取材班

2021年6月29日掲載

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