東京・中日新聞、2カ月間に記者3人がセクハラ処分 うち1人は飲酒運転で停職の過去
セクハラと飲酒運転
自分たちは取材先に詳細な説明を求めながら、社員には箝口令を敷く。
一方、5月に処分の下った辻渕氏に関しては、一応はセクハラの内容が開示された。「組合ニュース」には以下のような記述がある。
《停職処分となる男性は、複数の女性社員に対し、性的内容のライン(編集部註:LINEのこと)やメールなどを送るセクハラ行為を頻繁に繰り返していた》
この3人に対する処分が重いのか軽いのかについては、様々な意見があるだろう。だが、辻渕氏は飲酒運転で物損事故を起こした過去がある。それが本稿に実名を記した理由だ。
週刊新潮は2008年2月21日号で「飲んで事故って逃げた中日新聞記者は『停職たった2カ月』」の記事を掲載した。
《1月29日午後4時半、中日新聞の社内に社会部の辻渕智之記者(34)を停職2カ月に処するとの張り紙が掲示された》
《東大文学部卒の辻渕記者は1995年に入社。半田支局、岐阜総局を経て、社会部に配属》という経歴だったという。
物損事故で逃走
週刊新潮が中日新聞に取材を申し込むと、次のような経緯説明があった。
◆1月13日の夕方まで勤務し、その夜の8時半ごろから名古屋市内にある社会部デスクの自宅で食事。デスクと家族、同僚の女性記者も同席していた。
◆夜12時頃まで、500ミリリットルの缶ビール4、5本を飲んだ。同僚の女性記者は眠くなり、デスクの子供のベッドを借りて寝た。
◆デスクと翌日の午前3時ごろまで話し込んだ辻渕記者はタクシーを呼んで自宅に向かったが、自分の車が本社前に停めてあることを思いだし、タクシーで本社に向かった。
◆自宅に帰ろうと車を走らせると、名古屋市内の県道でガードレールに衝突。慌てた辻渕記者は車を放置し、携帯でタクシーを呼んで自宅に帰った。
◆後に会社の事情聴取で「飲酒運転を起こした事故なので、警察に知らせて処分を受けるのが怖くなって逃げ出してしまった」と説明した。
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