バイデン大統領がランサムウェアを安全保障問題と見なすワケ
今年5月に起きた米パイプライン大手のコロニアル・パイプラインや世界最大手の食肉加工JBSへの身代金要求型ウイルス(ランサムウェア)攻撃を受け、ジョー・バイデン米大統領は、「安全保障上の重大な懸念」と強い危機感をあらわにした。
1回のランサムウェア攻撃であっても、エネルギーや食品、輸送などの重要インフラが被害を受ければ、様々な業種に負の波及効果が及び、経済活動が打撃を受け、ひいては安全保障にも悪影響が出かねない。
また、犯行グループが被害者から盗んだ知的財産や個人情報に関するデータをオンライン上に暴露すれば、企業の競争力が失われ、流出した個人情報の関係者たちに身の危険が迫る可能性すらある。...