ジョホールバルの歓喜「岡野雅行」 洗濯係からストライカーになった軌跡とは(小林信也)

  • ブックマーク

 野人・岡野雅行がGKの弾いたボールに食らいつき、ゴールネットを揺らした。あの光景を多くの日本人が瞼に焼き付けているだろう。

 ジョホールバルの歓喜。

 1997年11月16日、サッカー日本代表はついにワールドカップ本大会初出場を決めた。悲願を果たすゴールを決めたのは、岡野の右足だった。

 10チームが参加したアジア最終予選で日本は苦戦を強いられた。大会中に加茂周監督が更迭され、ヘッドコーチの岡田武史が急遽監督に指名された。辛うじて、イランとの第3代表決定戦を戦う権利を得た日本は、2対2の同点のまま、ゴールデンゴール方式の延長戦に突入した。...

つづきを読む