山尾志桜里が政界引退宣言 政治アナリストは「世間が思う以上に彼女の罪は大きい」

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公募政治家

 ちなみに今年4月にも、文春は「山尾志桜里 不倫弁護士の〈前〉妻が自殺していた」(5月6日・13日号)の記事を掲載。倉持弁護士との交際が続いていること、議員パスの不適切使用を把握したこと、そして倉持弁護士の離婚した妻が自殺したことなどを報じた。

 衆議院は小選挙区比例代表並立制という選挙制度を採用している。

 小選挙区で各政党は1人の立候補者を立てるのが基本だ。そのため有権者は、各候補者の訴える政策や人柄より、所属する政党名を重視する傾向があることが分かっている。

 更に比例代表制では、政党名を記して投票する。衆議院の国会議員が「所属する政党のおかげで選挙に勝った」と認識して当然なのだ。

「ところが旧民主党の議員などは、『自分の力で選挙に勝った』と勘違いしている人が散見されます。山尾議員はその筆頭格でした。彼女は世話になっている政党への所属意識が皆無で、ひたすら『私が、私が』という自己顕示欲が強かったのです」(同・伊藤氏)

 どうして、こんな政治家が誕生してしまったのか。伊藤氏は「立候補者公募制の弱点」を指摘する。

“小沢ガールズ”

「私も党職員時代、公募の選考を何度も務めました。反省を込めて振り返りますと、履歴書と面接で候補者を選ぶわけですが、結局は履歴書で決まります。身内に政治家がいるか、学歴と職歴が目立つかの2タイプだけです。山尾さんは東大法学部を卒業した検事。おまけに子役の経験もあります。まさに公募制が生んだ政治家と言えるでしょう」

 結局のところ、公募を勝ち抜いたからと言って、自動的に優れた政治家になれるわけではないという。

 もうお忘れの方も多いだろうが、当選したばかりの山尾議員は「小沢ガールズ」の一員とされていた。

 立憲民主党の小沢一郎・衆議院議員(79)は、旧民主党の時、選挙対策に全力を注いだとされる。2003年以降に擁立した新人立候補者は「小沢チルドレン」と呼ばれ、09年の総選挙における大量の女性候補者は特に「小沢ガールズ」と報じられた。

「個々の立候補者の中には、政治家として高い志を抱いていた方もいたでしょう。しかし、“チルドレン”や“ガールズ”と呼ばれた時点で十把一絡げです。少なからぬ候補者が『名前より政党名』という小選挙区制の最も悪いところを体現していました」(同・伊藤氏)

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