G7招待に浮かれた韓国 共同声明を軽視し、日韓首脳会談未開催の原因を日本になすりつけ

国際 韓国・北朝鮮

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「特定の国を狙う内容は全くない」

 英コーンウォールで開かれていた先進7か国首脳会議(G7サミット)は日本時間13日夜に閉幕。今回の会談はG7に加えて韓国、豪州、インド、南アフリカを参加させた「D(Democracy/民主主義)11」に拡大改編され開催されていた。韓国側は招待された本当の理由を知ってか知らずか、招かれた事実に浮かれ、中国包囲網の構築で合意した共同声明をすぐ後に反故にするような発言を展開している。あげく、日韓首脳会談が開かれなかったのは日本に原因があるとまで吹聴しているのだ。

 今回のG7で「台湾海峡の平和と安全の重要性を強調し、両岸問題の平和的解決を促す」などと明記した首脳宣言を採択、対中国牽制にG7が結束した意義のある会談となった。

 各国首脳はG7で発案された声明に異論がない場合、閉会前に署名することになっている。今回の声明内容には参加国全てが同意し署名を行っており、もちろん招待国である韓国も中国を牽制する内容の声明に署名したのだが、その後すぐ、態度を豹変させている。

 G7開催の地・英国から豪州に向かう政府専用機の中で、随行した記者団から「中国を刺激する可能性がある声明に韓国が参加したのでは」と問われたある政府関係者は、「特定の国を狙う内容は全くない」、「世界が共通で直面している脅威に対し、指導的な地位にある国が共同で協力し、是正を図る次元で作成された声明」と開き直ったのだった。閉幕からわずか数時間の出来事である。

 G7開催前である9日には、韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)外相と中国の王毅(ワン・イー)外相が電話で会談。会談後に王毅外相はあえて「他国の意見に同調すべきでない」とメディアに語って釘を刺していたことも、韓国側には大きなプレッシャーとなっていたはずだ。

中国包囲網の確立のため

 トランプ氏が大統領だった時から、米国は韓国をG7に加えての拡大開催を提案していたが、日本は「ゲスト国家として呼ぶことは良いが、G7枠の拡大には反対」と訴え、フランス、イタリア、ドイツも日本に同調していた。

 韓国メディアは概ね、日本が韓国の参加に反対した理由を、「韓国がG7に参加すれば、アジア唯一のG7国家という地位に影響が生じる可能性があるためだ」と分析しているのだが、そこはツッコミどころがたっぷりあるだろう。

 そもそも、G7の加盟国間に紛争は存在しない。国際法を順守し、協力し合いながら共に成長することを目的とした国家が集う場である。韓国が媚中、親北政策を取り続けるのはもちろん、日韓間で取り決められた合意を一方的に破棄することを繰り返す限り、日本が韓国の参加に反対するのは当然のことである。

 今回、韓国が招待されたのは、議長である英国のジョンソン首相が特別参加を執拗に主張したからだった。これには米国のバイデン大統領との連携がある。米国は韓国のクアッド(日米豪印戦略対話)参加を諦めておらず、これに韓国を参加させることによって中国包囲網の確立を狙っている。韓国のG7招待はクアッドへ参加させるきっかけ作りの意味合いがほとんどだった。

 しかし、韓国メディアや有識者の間では、自国がG7に招待された理由を「GDP世界10位の経済国家に成長した韓国だから」と解説している。さらに、G7が終了した後には「韓国は実質的にG7唯一の招待国だった」と過剰評価までし始めた。韓国を除く他の招待国(豪州、インド、南アフリカ)は英連邦国家であり、これら3カ国は英国のコネで招待されているだけで、英連邦国家でない韓国が唯一の招待国だという理屈からの評価である。

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