「熊田曜子」事件で頭によぎる 銀座ホステスが「壮絶DV過去」の実態を告白

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共通の知人を使って呼び出しに成功

 彼女は警官が取り返してくれた携帯を握りしめ署へ向かっていると、彼から「ごめん」とメールが来て、着信が入る。

「同乗している警官が“出ないでください”と言うので無視しているうちに署に着くと、彼が以前に同じようなケースで逮捕されていることを知らされ、今回の件で被害届を出してほしいと説得を受けました。かなり粘り強く言われた覚えがあるんですが、私はそれまで警察沙汰に巻き込まれたことはなく、傷は痛むし、恐怖で震え、泣いたりもしていて、警官の話をちゃんと理解することができない状態でした。要するに警察はAさんを逮捕したかったようなんですが、結局私は判断がつかず、婦人警官に伴われ自宅に戻ることになりました」

 同時に赤坂署に任意同行を求められたA氏はそこで、誓約書のようなものをしたためたという。

「今後は殴らないとか私に近づかないとかを誓約する文書だったようですが、それでもその後すぐにメールも電話も普通にありました。2度と会いたくなかったのでスルーしていたのですが、ある時、私とAさんと共通の女性から連絡があり、“ちょっとお茶でも”ということで、喫茶店で待ち合わせたらなんと、その女性と共にAさんがいたのです」

 呼び出しのために駆り出された共通の知人は早々に辞去し、喫茶店にはA氏と2人が残された。

「そういう場では暴力を振るったりはしないんですが、ガラケーを取りあげられ、開店前の彼の店へ連れていかれました。そこで2時間にわたって“お前が悪い。オレの人生をダメにした”と罵倒され、再び殴る蹴るの暴行を受けたんです。店にはスタッフがいたのですが、ほとんど見て見ぬふりで、私は“すみません”と謝り続ける他なく、“じゃあオレの家に帰るぞ”と連れて行かれ、監禁状態におかれることになります」

前の彼女は階段を下りようとする時に…

 顔のアザなどがひどいから仕事に行くことができず、外出を許されるのは飼っている猫にエサをやりに行く時だけ。それでも怖いからA氏の家に戻らざるを得ず、理由なく殴られる時間が続いた。

「監禁中は正座をさせられ、泣いても謝っても許してくれません。“△△で××だからお前が悪い”の一辺倒。それでもなんとか猫のエサの際の外出で新しいガラケーを手に入れ、スキを見計らって逃げ出し、近所の一軒家の駐車場に逃げ込み、そこから赤坂署に連絡しました。パトカーと救急車が来て保護されましたが、署の人たちは前回と違って、“あれだけ説得したのに戻ったのかよ。勘弁してよ”という雰囲気でしたね」

 彼女はA氏とはとにかく断絶しなければと家を引っ越し、勤務先も変えることにした。
「お店には1年も務めておらず、そんな短期間で辞めることは信用に関わりますし、最後の3ヶ月はケガが理由でお店にも出ていなかったので申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、背に腹はかえられずという状況でした」

 後になって分かったことだが、監禁中、A氏に取り上げられた携帯には彼女の知人から様々なメッセージが届いていた。

「そんな時Aさんは私になりすまして、“Aさんと仲良くやっているから心配しないで。落ち着いたら連絡します”みたいな内容の返信を送っていたようです。知人らはそれを信じていたと言いますから手慣れたものですね。また、Aさんのバーで私への暴行を見ていたスタッフともある場所で再会したことがあり、その際に、“前の彼女は階段を下りようとする時に後ろから蹴られて落とされた”とか“同様の容疑で逮捕・起訴され実刑判決を受け、刑務所へ行っていたことがある”とも聞いたことがあります」

 その後、A氏とは1度も会っていないと言うが、メールが送られてきたことはある。カウンセリングを受けており、ついては復縁したい旨の内容が記されていたとか。

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