中山秀征に新たな確執? ナイナイ岡村「ヒデちゃん論争」勃発で見直されるタレント力

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

今田耕司、吉田栄作、エリカ様

「殿様のフェロモン」とは、93年10月から土曜深夜に放送されていたお色気バラエティだ。司会は中山と今田、八木亜希子アナと常盤貴子。レギュラー陣にはナイナイとよゐこ、極楽とんぼなどがいた。この番組で中山と今田の確執が囁かれた。

「中山さんは深夜バラエティなので、お酒でも飲みながら和気藹々とやろうと考えていたそうですが、今田さんは違った。共演者と話すこともなく、出番前の楽屋でシャドーボクシングをしている様子が隠しカメラでも撮られて放送もされたほどでした。不仲の原因は、中山さんと今田さんのバラエティに対する考え方の違いと言われています。当時の今田さんは、まだ東京に出てきて間もなく、気合いが入っていたのでしょう。年も中山さんより上ですしね。だからこそ“中山君”と呼び続けたのでしょう。業界では共演NGと言われていましたが、のちに女性誌の中山さんの対談ページに今田さんを呼び、確執について語り合いました」

 対談は番組の20年後、「女性自身」(13年12月24・31日号)の「中山秀征の語り合いたい人」第3回で行われた。一部を抜粋すると(註:体裁を修正)。

中山:僕たちは20年前の『殿様のフェロモン』(以下、『殿様』)という番組でご一緒させてもらったんですよね。年も1コしか変わらず、お互い20代半ばでした。

今田:『殿様』での僕たちの仲の悪さは有名で、周りからも「あの2人は共演NG」っていわれてて。僕たちの“確執”は語り草になってたから、この紙面が出たら後輩たちもびっくりするんちゃうかな。“夢の共演”ですよね。『殿様』ではナインティナイン、極楽とんぼ、よゐこ、常盤貴子ちゃんもいましたが、僕は当時、先輩のダウンタウンさんとしか仕事をしたことがなかった。東京の同世代の人との仕事も初めてでしたしね。

中山:僕も『殿様』以前は、さんまさんや(島田)紳助さんなど年上の芸人さんとの共演はあっても、同世代の関西の人と番組をやるのは初めてで。だから、お互いに実際どうやって接していいのかわからなかった。

今田:僕は19歳で吉本に入ったから、10代から活躍している秀ちゃんをテレビで見ていたんですよ。関東のお笑い代表みたいな感じのABブラザーズさんはドラマや歌もやってたから、アイドルというか。だからわれわれ関西の芸人からすると違和感があって、いちばん敵視するという……。

中山:僕は17歳から芸能界にいたので、『殿様』のときでもう10年選手。『殿様』をやってた半年間の間に1回だけ出演者やスタッフで六本木に飲みに行ったのは覚えてる? 今ちゃんはビールに手をつけずに「僕はお酒いいです」って一切飲まなかった。

今田:今考えたら「ここでは飲まない」みたいな意地が、あったかもしれない。今から戦いが始まるから。

中山:そうやって大阪から本気で闘いに来ていたんですよね。完全に武士道。僕は関東出身だから、そういう「東京に乗り込む」っていう感覚がわからなかったんですよね。

今田:さんまさんがよく冗談で「ここは戦場や」って言いますけど、すごいわかります。ダウンタウンさんも関東に進出して『ごっつええ感じ』がちょっと当たったときに僕の『殿様』出演が決まった。僕がいちばんかわいがられてた後輩として送り出されたヒットマンやった。並々ならぬ気合いを入れて番組に臨みましたね。

「2人とも若かったんでしょうね。もっとも最近では、この確執もネタになっているようです」

 18年8月には、岡村がMCの「おかべろ」(フジ/関西テレビ制作)に出演した中山が、この件を話題にしている。その年の11月、今度は今田が、自身がMCの「アナザースカイ」(日本テレビ)で思い出話として語っている。

「20年前頃は、大阪から出てきた芸人たちは東京のバラエティに殴り込みをかけた気持ちだったのだと思います。中山さんが東京のお笑いの代表に見立てられていたのは本人も苦笑するしかないと思いますが、中山さんといえば、他のタレントとも確執があったことで知られています。同じ事務所の後輩だった吉田栄作(52)です。その昔、事務所のエレベーターで挨拶したのに、吉田に無視されたため、2年も口を利かなかったそうです」

 この話も後にネタとなっている。

 17年9月に中山がライブを行った際、ゲストの吉田との不仲説について語っている。

中山:不仲説って言われるんですけど、説じゃない。本当に嫌いだったよ~。今では腹を割って酒を飲んでるけど……。

「97年に吉田が結婚した時には、中山さんが司会を務めたほどですからね。不仲だったのはこの2年だけだったのでしょう。他には沢尻エリカ(35)ともひと悶着ありましたね」

 07年、映画の舞台挨拶で、主演の沢尻は何を聞かれても仏頂面で「別に……」と答え、大バッシングを受けた。その前日、中山がMCの「ラジかるッ」(日テレ)にゲスト出演。彼女はすでに“別に”モードに入っており、放送事故かと思うほど無愛想で、中山たちを困らせたのである。

「9年後、彼女は中山さんMCの『シューイチ』(日テレ)に出演し、当時のことを謝罪しました。これで和解し、ネタにもしていました。しかし、19年に彼女が逮捕されてから、彼女のことは触れなくなりましたね」

 これだけ不仲なタレントがいる人も珍しい気もするが……。

「そうはいっても、後々それをネタにしてしまえるところが、中山さんの懐の深さでしょう。芸能界を生き抜くタレント力があるということでしょうね」

 6月10日、「ナイナイのオールナイト」はどうなるだろうか。

「もちろんネタにするでしょう。今となっては怒ってないでしょうから。対立風のコント仕立てになるかもしれません。放送が今から楽しみですね」

デイリー新潮取材班

2021年6月10日掲載

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。