日テレ「オモウマい店」は中京テレビ制作 全国ネット放送で大成功しているワケ
4月から日本テレビ系列でレギュラー化されたグルメバラエティ「ヒューマングルメンタリー オモウマい店」(火曜19:00)が好調だ。6月1日の放送は視聴率11・5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)を記録した。この日は東京のお店も出れば、スタジオには水卜麻美アナもいた。日テレ制作と思ってご覧になった方もいただろうが、実はこの番組、名古屋の中京テレビの制作なのだ。
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「オモウマい店」は、過去2度にわたって特番「ウマい!安い!おもしろい!全日本びっくり仰店グランプリ」が放送された。19年8月9日は12・5%、20年5月22日には15・6%の高視聴率を上げ、レギュラー化が決定した番組だ。日テレ関係者が言う。
「もともと中京テレビで放送されていた東海地方のグルメバラエティ『PS純金』(司会:高田純次、藤森慎吾 ※現在も放送中)の評判が良かったため、番組のファーマットをそのまま全国化して特番にしたのです。確かにいい数字でしたが、レギュラー化した火曜19時と言えば『火曜サプライズ』が放送されていた枠ですからね。“火サプ”も視聴率は良かったので、現場からは、なぜ終了しなければならないのか!という声もありました。しかも、ローカル局に明け渡したわけですからね。しかし、フタを開けたら“火サプ”よりも良い数字を取っている。社内には複雑な感情を抱く人もいるでしょうが、日テレ編成部の判断は間違っていなかったということです」
ローカルの味
確かに「オモウマい店」は面白い。“オモてなしすぎでオモしろいウマい店”を紹介する番組だが、よくぞ見つけたと思うほど、キャラが濃くて、いい店主たちが出てくるのだ。放送する度と言っていいほど、Twitterのトレンドにも入ってくるのは人気の証だ。
もっとも、店に密着するのは中京テレビの番組ディレクターで、タレントはいない。スタジオには司会のヒロミや進行の小峠英二はじめゲストがいるのだが、スタジオの様子はほとんど映されない。ワイプの中で、取材VTRを見てツッコみ、一緒に笑って楽しむばかりで、なんだか日テレの番組っぽくない。
「これこそローカルの強みと言っていい。オモウマい店をリサーチし、取材するのは、とても時間がかかるものです。ましてや早朝3時の仕込みから閉店まで密着するような番組ですから、タレントをリポーターに立てて取材するのは、物理的にも予算的にも難しい。しかも番組を見ていると、取材先から『アシがないんだろ? 迎えに行ってあげるよ』なんて言われて、番組スタッフが送迎までされることもある。キー局では考えられないことですが、これが番組の味にもなっているんです」
日テレにだって作れそうな気もするが、なぜ中京テレビに任せたのだろう。
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