クロマティに殴られた男が感じた運命の糸…乱闘シーンの裏で本当にあった「人間ドラマ」
近年は派手な乱闘シーンが見られなくなったプロ野球だが、死球などをきっかけに乱闘騒ぎが当たり前のように起きた1990年代以前では、両軍ナイン総出で切った張ったの修羅場が繰り広げられる一方、思わず心が和むような話も伝わっている。血気溢れる乱闘シーンの裏で、本当にあったエピソードを振り返りたい。
死球に怒った巨人のウォーレン・クロマティが、相手投手を殴って退場になる“熊本の乱”が起きたのが、87年6月11日の中日戦である。
7回、宮下昌己の初球がクロマティの右脇腹を直撃したのが事件の発端だった。...