麻生、小池も…社長は詐欺で逮捕! インチキ「太陽光発電会社」の広告塔だった政治家
5月27日、東京地検特捜部はすでに家宅捜索を進めていた太陽光発電関連会社「テクノシステム」の社長、生田尚之容疑者を詐欺の疑いで逮捕した。
「逮捕容疑は、金融機関に対する詐欺。テクノ社は昨年3月から7月にかけて、阿波銀行から太陽光発電事業のため約7億5000万円、富士宮信用金庫からバイオマス発電事業のため4億円強の融資を受けていました。ところが融資金が事業に使われることはなく、借金返済などに充てられていました」(社会部記者)
ただし、この2件は“入口”に過ぎないという。
「特捜部は、他にも被害にあった地銀があるとみて捜査を進めています。さらにテクノ社は、菅首相のブレーンの一人で、地銀再編のキーマンとされる北尾吉孝社長率いるSBIホールディングスの子会社『SBIソーシャルレンディング(SBISL)』を通じても380億円の融資を受けている」(同)
「週刊新潮」(2021年2月25日号)で詳しく報じたように、SBISLから集めた資金の大半は太陽光発電をはじめとする正規の目的には使われず、複数のトンネル会社を通じて、テクノ社の借入金の返済などに充てられた可能性が濃厚だ。
巨額詐欺事件に発展しそうだが、なぜ生田容疑者は億単位の金を引っ張ることができたのか。
「生田社長は小泉純一郎元首相をはじめとした政治家と親しく、彼らと一緒に撮った写真を本社のメイン会議室に飾っていました」(同)
そう明かすのはテクノ社の元社員。
「写真を見た地銀の担当者は“すごい会社だ”と信用するのです。会議室の写真の中には、小泉元首相だけでなく麻生太郎財務相や小池百合子東京都知事との写真もありました。生田社長は麻生大臣のパーティー券を購入したり、小池知事に政治献金もしていました」(同)
流行りのSDGsを標榜し、大物政治家との写真を横浜ランドマークタワーの本社に掲げるテクノ社。小さな銀行にいたっては、「よくぞ借りてくれました」とばかりに喜んでいたという。
ちなみに麻生大臣はSBISLの廃業を受け、会見で「甚だ遺憾」とコメントしている。
生田容疑者は、政治家のセンセイ方を“広告塔”にして金融機関から集めた大金を、借金返済の他、カジノやキャバクラで散在していたことが分かっている。
「生田社長は大のカジノ好きで知られていました。ラスベガス・サンズグループのカジノを頻繁に利用し、毎週末のようにマカオや韓国、シンガポールのカジノに出入りしていたことも。VIPルームに陣取り、1回にベットする金額は数千万円にのぼっていました。負ける額も億単位です」(同)
もはや“中毒”とも呼ぶべき生田容疑者は、負けが込むとテクノ社の社員に会社の資金を現金化しカジノまで持ってくるよう指示していたという。
「分かっているだけでも2018年に3億円以上、2019年前半には2億5000万円以上もの金が、生田社長のカジノ資金として運ばれました。女好きでも知られる生田社長は、妻子持ちですが、愛人も5、6人います。キャバクラではお気に入りの女の子の誕生日祝いに一晩で1200万円も使い、シャンパンタワーにカラオケでバカ騒ぎ。こうした遊興費や愛人の家の家賃も、一部は会社の金から支払われていました」(同)
夜の街で泡と消えた大金。その中には地銀やSBISLから集めた金も含まれているが、生田容疑者はお構いなしだった。
なぜなら、
「生田社長の口癖は“おカネに色はない”ですから」(同)