視聴率低迷も……川島明にとって「ラヴィット!」は泥船ではなく宝船だったワケ
朝の情報バラエティ「ラヴィット!」(TBS)は、相変わらず低迷している。さすがに視聴率1%台は少なくなったそうだが、今も2%台を連発している。MCの麒麟・川島明(42)にとっては、とんでもない番組を引き受けてしまったと後悔しているかと思えば、さにあらず。いまやTBSを中心に各局から引っ張りだこなのだ。
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1週間に7日の生番組
5月末の川島のスケジュールを見てみよう。
5月22日(土)
●フジテレビ「IPPANグランプリ」(13:35~15:25)
●TBS「ウッチャン式【傑作選】」(16:00~)16:30)
●フジテレビ「土曜プレミアム IPPONグランプリ」(21:00~)23:10)
●NHK総合「シブヤノオト」(23:10~)23:40)※MC
5月23日(日)
●日本テレビ「ニノさん」(10:25~)11:25)※不定期出演
●TBS「歌ネタゴングSHOW 爆笑!ターンテーブル」(13:30~)13:57)※審査員
5月24日(月)
●TBS「クイズ!THE違和感」(20:00~)20:57)
5月25日(火)
●フジテレビ「魔女に言われたい夜~)正直過ぎる品定め~)」(1:25~)1:50)※MC
5月26日(水)
●フジテレビ「林修のニッポンドリル」(20:00~)21:00)
5月27日(木)
●日本テレビ(読売テレビ制作)「ダウンタウンDX」(22:00~)23:00)
5月28日(金)
●日本テレビ(読売テレビ制作)「川島・山内のマンガ沼」(1:28~)1:58)※MC
●TBS「オオカミ少年」(19:00~)20:00)
●TBS「ウッチャン式」(20:00~)22:00)
5月29日(土)
●TBS「NEWSの全力!!メイキング」(0:50~)1:20)
●フジテレビ「6月4日はウワサのお客さま3時間スペシャル」(21:00~21:58)※MC
5月30日(日)
●TBS「歌ネタゴングSHOW 爆笑!ターンテーブル」(13:30~)13:57)※審査員
もちろん、月~金の生放送「ラヴィット!」(8:00~)9:55)は含まれていない。にもかかわらず、9日間に16番組も出演している。しかも、これらは関東地区のみ。関西では3本のレギュラー番組も持っている。ちなみに、土曜のNHK総合「シブヤノオト」(23:10~)23:40)、日曜の関西テレビ「KEIBA BEAT」(15:00~)16:00)が生放送である。つまり1週間、休みなしで生のレギュラーが入っているのだ。民放ディレクターは言う。
志らくとは異なる同情
「『ラヴィット!』の低視聴率は相変わらずです。それが川島にとってマイナスかと思えば、逆にプラスに働いているようです」
なぜそうなるのだろう。
「まず、業界や視聴者からは“低視聴率は川島の責任ではない”という同情の声が多く、彼の芸人としての評価は全く落ちていないのです。『ラヴィット!』のMCとして、しっかり仕事はしていると思います。芸人やタレントと大喜利で盛り上がるスタイルですから、彼にとっては慣れたもの。共演者にツッコんだり、イジったり、トークを回したり、オチを付けたりと、バラエティのMCとして合格点だと思います。このあたりが、前番組『グッとラック!』の立川志らく師匠とは大きく異なるところでしょう」
つまり「ラヴィット!」は、スタッフが考える企画が悪いということか。
「2時間番組のうち1時間半を、食べ物や街ネタなどの大ネタ2つで構成するスタイルは変わっていません。でも、さすがにテコ入れが始まったようです。とはいえ、残りの30分を、これまでの曜日対抗企画に代わり、5月17日から占い企画を始めました。目新しい企画とは言えませんが、この調子では7月から全く別の企画を始めるかもしれませんね」
さらに川島にとってのプラス要素があるという。
「『ラヴィット!』の低視聴率が“鉄板ネタ”になりつつあることです。志らく師匠は『グッとラック!』打ち切りが発表されてから自虐ネタにするようになりましたが、川島は『ラヴィット!』が始まって1カ月そこそこでネタにし始めました。いくら数字が悪いからといって、現役のMCがこんなに早くネタにしたというのは記憶にありませんね」
29日の「NEWSの全力!!メイキング」(TBS)に川島がゲスト出演した際にも、小山慶一郎(36)から「ラヴィット!」についてツッコまれた。
小山:何曜日がやりにくい?
川島:やりにくいなんて、ないよ。
小山:じゃあ、いちばん疲れる曜日は?
川島:断トツで金曜日。東京ホテイソンとEXIT、くっきー!さんがおる。無茶苦茶やねん。金曜日の「ラヴィット!」終わったら、2キロぐらいやせてると思う。みんなボケたいから学級崩壊みたいになってる。
何だかんだ言って、番宣にもなっている。
「『ラヴィット!』MCを任せてしまったお詫びの意味なのか、彼はTBSの番組によく出るようになりました」
前述の5月末のスケジュールを見ても、TBSの番組が最も多い。
「TBSにとっては、番宣をしてもらいたい狙いがあるのでしょうが、川島にとってはこれも『ラヴィット!』効果。あまりの低視聴率が話題になり、それを逆手にとっての起用でしょう。TBSのみならず、他局も彼を起用しています。もちろん、もともと彼には芸人としての実力があったからこそですが、『ラヴィット!』という“旬”を手に入れたことも大きい。川島にとって『ラヴィット!』は泥船どころか宝船だったのかもしれません」