「アタック25」 6年ぶり「パーフェクト」を達成した東大卒弁護士の“クイズ道”
あの長寿クイズ番組で久しぶりの快挙である。5月30日放送の「パネルクイズ アタック25」(朝日放送テレビ)で、6年ぶりに「パーフェクト」達成者が現れた。25枚すべてのパネルを獲得するのは、実力だけでなく強運も必要で、番組が始まって46年の歴史の中で14回しかないという。“奇跡”が起きた舞台裏を本人に聞いた。
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「Qさま!!」に出演歴のある東大卒弁護士
「優勝は狙っていましたが、パーフェクトなんて夢にも思っていませんでした。自分でもびっくりしています。放送直後から、知り合いから『おめでとう』って祝福メールがすごい勢いで来ています」
こう振り返るのは、今回、見事パーフェクトを達成した弁護士の松永成高さん(34)である。東大法学部出身の松永さんは、2011年の司法試験予備試験の口述試験に1位で合格した秀才で、クイズは「嫌いではない」という。今回は「タレント大会」という括りだったのだが、「クイズプレゼンバラエティー Qさま!!」(テレビ朝日)に何度か出演歴があり、業務提携している事務所の紹介でお呼びがかかったのだという。
「ただ、『Qさま!!』に出させていただいていたのはもう5、6年前のことですし、最近はほとんどテレビに出ていません。そんな私が『タレント大会』に出て良いものかと迷うところもあったのですが、上司が『行って来なさいよ』と強く勧めるので、軽い気持ちで予選に参加してみたのです。そうしたら本番に出させてもらえることになり……」(同)
上司はあの“美人弁護士”
上司とは、松永さんが所属する「渥美坂井法律事務所弁護士法人麹町オフィス」代表の渥美陽子弁護士。こちらも「アッコにおまかせ!」などテレビ出演歴があるタレント弁護士だ。取材に同席した渥美さんも興奮冷めやらぬ様子で、こう語る。
「収録があったのは2週間くらい前なんですが、もう終わったかなって時間に『パネル何枚取れたの?』って松永にラインをしたんです。そしたら、ポケモンが“プルプル”って震え上がっているスタンプが返ってきた。ああ、あまり調子よくなかったのかって思って、そのまま放っておいたら、オンエアを見てびっくりです。本人は私たちを驚かせようと思って、黙っていたんです」
ここで、アタック25の「パーフェクト」がいかに難しいか、説明しておこう。まずは番組の基本ルールから。出場者は4人。早押しクイズを正解するごとに縦横5列の25枚のパネルの中から好きな一枚を選べ、すべて埋まった段階で一番獲得数が多い出場者が勝ちとなる。敵のパネルを挟みこむようにパネルを取ると、オセロのように自分の色に変えることができることがこの番組の醍醐味として知られる。終盤でも大逆転が可能であり、運を味方にしなければならないのだ。
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