結局、全仏を放棄した大坂なおみ 会見拒否にプロOBは「彼女だけ特別扱いできない」

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メンタルの弱さ

 更にInstagramでは、ラッパーのアルバム写真と楽曲を投稿。タイトルが「good bye & Good RIDDANCE(さよなら。これでせいせいするわ)」だったことから、運営側にケンカを売ったのかと大きな注目を集めた。

「このまま対立が続くことだけは避けてほしいです。ルールはルールで、大坂さんだけ特別扱いするわけにはいきません。反抗的な態度が目に余ると判断されれば、四大大会の出場停止も現実味を帯びます。『スターはあなただけではない』というわけですが、そんなことは誰も望んではないでしょう」(同・神和住氏)

 うつ病という告白が世論にどんな影響を与えるかは今の時点では未知数だが、神和住氏は「大坂さんが謝罪し、記者会見に復帰するのがベストな選択肢の1つであるのは事実でしょう」と指摘する。

 そもそも大坂は精神面の脆さを常に指摘されてきた。昨年の全豪や今年のイタリア国際でラケットを破壊したことも話題になった。

「ここ数年、大坂さんはメンタルが強くなったと言われてきましたが、やはり世界のトップクラスの中では、彼女の精神面はまだまだ弱いと思います。ラケットを壊したり、審判に悪態をついたりといったマナーの悪い選手はジョン・マッケンロー(62)などがいますが、大坂さんのように記者会見を問題視した選手は初めてではないでしょうか」(同・神和住氏)

「泣き出しそうだ」

 イギリスのBBC(日本語電子版)は5月30日、「大坂なおみ選手の会見ボイコットは、改革をもたらすのか」の記事を配信した。

 記事の末尾にはテニス担当の編集委員が〈分析〉のコラムを執筆している。《大坂選手の声明を読んですぐ、2019年ウィンブルドンの1回戦で敗退した後の、彼女の記者会見を思い出した》という書き出しだ。

 この編集委員が《ごく短期間で大スターになったことにうまく適応できているか》と質問すると、大坂は「泣き出しそうだ」と司会者に伝え、会見場を後にしたという。

 コラムでは《すべての質問は表現に配慮がなされていた》と念を押した上で、大坂の会見拒否に理解も示した。だが、多くの人は読後感として、大坂のメンタルが弱いと思うに違いない。

 その一方で、大坂の政治的な発言はメディアに報じられることが多い。人種差別反対運動には積極的に関与し、昨年の全米では警官らの暴力で死亡した7人の名前を記した7枚のマスクを作成。1試合ごとに着用して優勝を果たした。

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