結局、全仏を放棄した大坂なおみ 会見拒否にプロOBは「彼女だけ特別扱いできない」

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出場停止の可能性も

 全仏オープンで記者会見を事前に拒否した大坂なおみ(23)は、ご承知の通り全世界の注目を集めていた。5月30日に1回戦を突破したものの、31日に自身のTwitterで2回戦を棄権すると発表した。

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 ツイートで大坂は《現状は私が想像したものではなく、数日前にツイートした際に意図したものではなかった》と弁明した。

 記者会見を拒否する理由として、「メンタルヘルス=精神衛生」をテニス界が軽視していると主張していた。

 今回のツイートで大坂は《メンタルヘルスという言葉を矮小化したことはなく、軽々しく使ったこともありません》と理解を求めた。

 その上で《私は2018年の全米オープンから、うつ病の長い発作に苦しんでいます》と告白したのだ。

 著名人や元プロテニス選手なども含め、世論は賛否両論のように見える。ただ、これまでの経緯を見ると、「うつ病」との告白は唐突という印象も拭えない。

 原点は27日のツイートだった。重要な部分だけ抄訳すると、以下のようになる。

◆私たちは記者会見の席に座ると、以前に何度も問われた質問を繰り返されたり、私たちの心に疑問が浮かぶような質問をされたりします。私は私を疑いの目で見る人々に服従するつもりはありません。

「クレーコート」の問題

◆試合に敗れた後、記者会見の会場で選手が泣き崩れるたくさんの動画を、私は視聴してきました。

◆運営組織が「会見に出なさい。さもなくば罰金を払いなさい」と言い続けることが可能だと考えているとしたら、最も重要なのが選手の会見への協力であるにもかかわらず、選手の“メンタルヘルス”を無視し続けることが可能だと考えているとしたら、私はただ笑うだけです。

 元プロテニス選手の神和住純・法政大教授に感想を訊くと、「今回の発言が世論の理解を得られるか、心配しています」と不安そうに言う。

「大坂さんの言い分も、半分くらいなら分かります。試合で負けた後、会見で記者に『敗因は?』と聞かれるのは気分のいいものではありません。『負けた原因が分かるくらいなら試合に勝つだろ』と心の中で思ったりします」

 全仏オープンは「クレーコート」で行われることが、記者会見を拒否した理由ではないかという指摘もあった。

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