「さざ波」「屁みたい」高橋洋一氏が叩かれる3つの理由 新聞・テレビにとっては目の上のタンコブ?

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 日本のコロナ感染状況を「さざ波」と、また緊急事態宣言を「屁みたいなもの」と表現したことで批判を浴びたことで、高橋洋一氏が内閣官房参与の職を辞することとなった。

 いずれも世界的に見れば一面の真理をついている、本当のことだという声もある一方で、高橋氏を批判する人も一定数存在する。

 ただ、批判する人の中でもさまざまな気持ち、思惑があるようだ。

 まず、本当に不謹慎だ、と感じている人。新型コロナウイルスの影響で倒産、失業などを経験している人、あるいは身内などを亡くした人からすれば、いかに比喩とはいえ「さざ波」「屁」といった喩えや「笑笑」といった書き方が不快だ、ということだろう。

 そうではなくても、「内閣官房参与」という肩書の人が使う言葉としては、あまり上品ではないという批判もある。

 他には党派的な理由もあるだろう。

 立憲民主党の枝野幸男代表は、「総理の責任が問われる」として菅総理の任命責任を問う構えを見せている。共産党の小池晃書記局長も同様のスタンスだ。

 彼らの場合、基本的に政権に近い人の言動には、おそろしく厳格な姿勢で臨むのが常態化しているので、今回もそういう類だと見ても問題はないだろう。

 さらにもう一つ、もともと高橋氏に不快感を持っていたタイプの勢力がいる可能性もある。歯に衣着せぬ発言がウリの高橋氏だけに、敵は多い。ツイッターなどネット上のみならず、ラジオやテレビに出演した際や著作でもその“芸風”は一貫していたと言える。

 今回、彼に対して厳しいトーンが目立つ新聞社、テレビ局などの旧来型の巨大メディアに対しても極めて辛辣な発言を繰り返してきた。たとえば『国家の怠慢』(原英史氏との対談)では、こんな調子である。

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