台湾を「中国ワクチン」で揺さぶる習近平 自主開発に賭ける蔡英文

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「完璧」な出口戦略を狙ったが――

 台湾の新型コロナからの出口戦略は、もともとは「完璧」に練り上げられていたはずだった。

 今年前半は新規感染を徹底的に抑え込み、その間にワクチンの自主開発を進める。医療関係者などの先行接種には輸入ワクチンで対応し、年後半から一般市民への自主開発ワクチン接種を本格化させ、集団免疫を獲得する。そして海外との交流も段階的に解除して、生活や経済を正常化させる――。

 このシナリオのもとになっていたのが、4月末までの累計感染者数が1200例以下という世界にも類を見ないほどの抑え込みを成し遂げた「台湾モデル」と称賛される新型コロナ対策だった。...

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