ストーカーはコロナと同じ! 被害に遭わないためにすべきこと

国内 社会

  • ブックマーク

スマホを使うというより

 逆に、何度もアプローチされて嫌だと感じたら、一度はきっぱり断ったほうが良い。

「無視を続けるより、できればアサーティブな表現(=曖昧な言い方をしない“明確な自己表現”)で『私はあなたに興味がありません』と言ってあげるほうが親切かもしれない。一度断ってそれでも連絡が来るようなら、『ご返事は致しません』と伝えて無視やブロックでも良いと思います」

 相手がしつこく食い下がって来ても、安易に言い返さない方が良さそうだ。

「相手の土俵に乗ってしまうのは、良くありません。『何と言われても私の気持ちは変わりません。連絡お断り致します』と繰り返し、数回経たところでブロックするか、警察や弁護士に相談しましょう」

 スマホとは上手に付き合いたい。いつでも誰かと“繋がれる”現代社会は、ストーカー気質の人間にとって、病態を加速させやすい環境にあると言ってもいい。

「LINEなどのチャットアプリ、ツイッターやフェイスブックなどのSNSは、人間同士の縁を良くするというより、縁を悪くする存在じゃないかとすら思います。もちろん使い方次第ではあるのですが、スマホを使うというより、スマホに“使われている”人も少なくありません」

 対人関係に注意を払い、ストーカーの被害者にも加害者にもなりたくないものである。

(※ストーカー被害に遭った男性被害者の方がいれば、[email protected]までご一報ください)

西谷格
1981年、神奈川県生まれ。早稲田大学社会科学部卒。地方新聞「新潟日報」の記者を経て、フリーランスとして活動。2009~15年まで上海に滞在。著書に『ルポ デジタルチャイナ体験記』(PHPビジネス新書)など。自身もストーカー被害の経験を持つ。メールアドレスは[email protected]

デイリー新潮取材班編集

2021年5月24日掲載

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。