映画「炎のランナー」モデルとなったエリック・リデルが五輪よりも大事にした信仰(小林信也)

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 エリック・リデルは映画「炎のランナー」で主役となったスコットランド人スプリンターだ。1924年パリ五輪・陸上男子100メートルで優勝を期待されながら、レースが日曜日だったため、出場を見送った。宣教師の子として中国に生まれた敬虔なクリスチャン。安息日に競技に出ないのは当然のわきまえだった。

 映画を見た当時25歳だった私は深い衝撃を受けた。金メダルが狙える立場にいながら宗教上の理由でオリンピックのレースを棄権する。その思考回路がすぐには理解できなかった。...

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