50年前、アフリカ「ルワンダ」へ渡り、たった一人で財政を再建した日本人の物語
50年近く前に出版された『ルワンダ中央銀行総裁日記』(中公新書)が、今、書店に平積みされ、30代を中心にした若い世代に爆発的な人気を呼んでいる。日本人が国際社会で活躍することなどまだ稀だった1965年、日本銀行に勤める46歳の服部正也氏が国際通貨基金(IMF)に出向、IMFからアフリカ中央の小国ルワンダへ中央銀行総裁として派遣された際の回想録である。
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初版は1972年6月。一度は品切れ重版未定になったものの、復刊を強く望む声があり、94年に起こった「ルワンダ動乱」への論考や、服部氏の長女の夫で、日銀の後輩でもある大西義久氏(73)による服部氏の「開発援助哲学」を加筆し、2009年に再刊行されたという。...