近藤真彦ジャニーズ退所 SMAP解散騒動でも事務所に気を遣わせていたエピソード

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近藤が取りまとめた形を

〈午後10時半ごろ、都内の料理店に続々とジャニーズ事務所の所属タレントを乗せた車が押し寄せた。スタッフらが周囲に目を光らせる厳戒態勢の中、嵐の大野智らが店に駆け込んだ。関係者によると、「SMAP×SMAP」の収録後、事務所の仲間が一堂に会する中、SMAPの“謝罪会”が始まったという。発起人は事務所残留で揺るがなかった木村。一時は独立を決意した中居、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾とともに、解散騒動で事務所に混乱を招いたことを謝罪した〉

〈多くの売れっ子を抱えるジャニーズ事務所のタレントが一堂に会するのは異例だ。日本列島を揺るがした騒動の大きさを物語った。会場にはSMAPの育ての親である女性マネジャー・I氏との“派閥争い”がうわさされた藤島ジュリー景子副社長も同席したという〉

「この記事では木村の発案でこの会が開かれたとなっていますが、厳密には近藤真彦が呼びかけたようです。通常であれば、記事にする前に事務所に一報を入れるので、そこで“呼びかけ人はマッチ“といった指摘を受けたのでしょう。しかし当時のデイリーの場合は、締切ギリギリだったこともあり、ジャニーズ事務所へも事後報告の形となったようです。そのため、スクープではあるけれども、ちょっと不正確な記事になった」

 まあ外野にとっては誰が呼びかけ人であろうが、どうでもいいことのような気もするのだが、序列を考えるとそうはいかないらしい。「厳密には近藤」なのであれば正さざるを得ないのだ。

「当時、まだマッチが長男であり、タレントのトップであるというのが建前でしたから、その点をアピールする必要があった。そのため、翌日、デイリーのスクープに気づいた各紙の担当が事務所に確認した際には、“食事会はマッチが仕切っていた”ことを強調され、さらに出席者の顔ぶれ、事務所として“一致団結している”ことなどが、伝えられたようです」

信頼や人望がないことは明らか

 つまりここで歴史の修正が行われた模様である。あくまでも団結の場を取り仕切り、まとめたのはマッチだ、ということだ。

 実際に、この件に関する23日の他紙の見出しを見てみると、

《マッチ号令でジャニーズ決起の食事会》(日刊スポーツ)

《近藤真彦がSMAPメンバーとジャニーズ事務所所属タレントを集め大食事会》(スポーツ報知)

《マッチ主催の食事会でジャニーズファミリー一致団結》(サンケイスポーツ)

 となっている。ちなみにデイリースポーツも、

《マッチ SMAP激励 ヒガシ TOKIO V6 嵐も 厳戒食事会でジャニーズ“長男”が背中押した!! “派閥争い”うわさのジュリー副社長も出席、事務所一丸を再確認》

 というタイトルで、前日と微妙にストーリーが変更されている。記事でも、

〈ジャニーズ事務所の“長男”で歌手の近藤真彦(51)が親睦会の中心となり、解散危機を乗り越えた5人を激励した〉とし、前日の「木村発案」記事がなかったことのようになってしまった。

「実際の食事会では、近藤が“長いことやってれば、人生いろんなことがあるもんだよ”と兄貴風を吹かせ、弟分の東山紀之が、“その通りだ”と言って、SMAPに言い聞かせていたそうです。SMAPは、近藤や東山に対して社交辞令風に“この度はお騒がせしてすみませんでした”と頭を下げたとも聞いています。紙面では〈和やか〉、〈一致団結〉などと書かれていますが、本当はそんな雰囲気ではなかったようです」

 SMAPの面々に「人生いろいろ」と説いた近藤が、こんなことになるとは誰も想像だにしなかっただろう。当時を知る記者はこう振り返る。

「あの時は“マッチはおいしいところを持っていったなぁ”という感じがしましたね。それこそ、本人も“オレがジャニーズを仕切っている”という威厳を示すことができ、充実感のようなものがあったと思います。しかし、本当に長男ならもっと早い段階で動いてくれていれば、そもそもSMAPの騒動はあそこまでのレベルに発展しなかったと指摘する人は、あの頃も少なからずいて、ファンからも“マッチは何をしている?”という声が上がっていました。あの時の件が今回の退所と直接的につながっているわけではないでしょうが、今思えば、すでにジャニーズ内外からの信頼や人望がないことは明らかだったということでしょうか」

デイリー新潮取材班

2021年5月20日掲載

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