春ドラマでも「芸人役者」は活躍中 捜査一課長「塙宣之」は“ヘタウマ”で評価上昇中
塙の“棒演技”
表2に出てくる石田明(41)は、まだ芸人としてのイメージが強い。しかし、朝ドラ「スカーレット」(NHK総合・2019~20)に出演した実績もある。岩井勇気(34)と併せ、“俳優としても評価されるか挑戦中”ということなのだろう。
一方、岩崎う大(42)は“演劇人”として着実に地歩を固めている。コントの脚本と演技が高く評価されているのだ。2020年と21年の公演は、岸田國士戯曲賞の候補にノミネートされた。
最後の表は、「イチケイのカラス」に傍聴マニア役で出演した芸人を集めた。出番もセリフも少ない。まさに“お試しキャスティング”というところだろう。だが、この中から“名優”と評される芸人が生まれるかもしれない。
一方、演技が全く評価されない芸人もいる。表1に出てくる塙宣之(43)は“大根演技”で有名だった。“棒演技”と形容されることもあった。
デイリー新潮は18年5月、「お笑い芸人『ナイツ塙』がドラマ『捜査一課長』に刑事役で出演、大根ぶりが話題に」という記事を配信した。
「棒君ハナワ」
更に今年の4月4日には、マイナビニュースが「ナイツ・塙宣之、斉藤由貴に演技いじられる『基本“棒”なので…(笑)』」の記事を配信した。
8日から新シリーズが始まることから、3日に出演者が集まってファン向けのライブ配信を行った。ちなみに累計視聴者数は17万5000人を突破したという。
このライブ配信で斉藤由貴(54)が塙の“棒演技”に言及した。面と向かって「真面目にセリフをしゃべりながら笑わせてくるのをやめてほしい」と頼んだのだ。
「基本、“棒”なので……(笑)。あまりにも面白くて笑いたくなってしまうので大変です」と斉藤がいじると、塙も負けじと切り返したという。
「このシリーズに出演して4年目になりますが、最近はネットで“棒が伸びた”とか“固くなった”とか言われます。よくできたときは“うまい棒”といわれたこともあります」
マイナビニュースによると、これには多くの視聴者が笑ったようだ。ナイツに詳しい記者が言う。
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