「三浦春馬さん他殺説」アミューズがついに法的措置 陰謀論を信じる人の心理状態は
信者の“学歴”
「LINEやFacebookで数十人程度のグループを作り、連絡を取りあうのはごく当たり前の光景です。この規模は、陰謀論の信者が構成するグループの人数と似ています。インターネットが陰謀論の信者を生み出す原動力となっていることの、理由の1つでしょう」(同・井上氏)
陰謀論を信じやすい人の特徴に“苦労人”という要素があるという。
「例えば、会社で出世街道を驀進している人が、陰謀論を信じる可能性は低いでしょう。自分の力が充分に発揮できているという自信があり、“世界を牛耳る黒幕”に邪魔されているというイメージに、関心を持つはずもありません」(同・井上氏)
同じ会社員なら、上司に評価されず、人間関係に苦しんでいる人のほうが、陰謀論を信じやすいに違いない。
「世の中には『年収の低い無教養な人が陰謀論を信じる』というイメージがあります。しかし、実際は違います。社会的地位や年収、学歴という要素はあまり関係がありません。高学歴の人でも陰謀論を信じてしまうのは、オウム真理教が明らかにしました。それこそ、ある程度の知識や読解力がないと、陰謀論を理解することもできません」(同・井上氏)
信者の“職業”
むしろ陰謀論との親和性は、自営業者や中小・零細企業の経営者、地方議員といった人々に高い傾向があるという。
「こうした人々は、自分1人が頑張れば全てがうまくいく、というわけにはいきません。社長なら社員の働きも影響しますし、議員は選挙の“風”に悩まされます。『自分はこんなに頑張っているのに、どうしてうまくいかないんだ』と苦悩が深まると、『世界は黒幕に支配されている』というイメージに惹きつけられてしまう。そして“闇の組織”を何とかしなければならないと、誤った正義感から危機意識を募らせてしまうのではないでしょうか」(同・井上氏)
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