巨人「テームズ」は1日で消えるのか…デビュ―早々、故障に泣いた大物助っ人たち
巨人の新外国人、エリック・テームズが1軍デビュー戦となった4月27日のヤクルト戦で、左前安打のバウンド処理の際に右アキレス腱を断裂。通常全治まで6~8ヵ月を要する重傷で、今季中の復帰はほぼ絶望となった。
テームズは、韓国・NCダイノス在籍時の2015年にフォーティー・フォーティー(47本塁打、40盗塁)を記録した“走る長距離打者”だが、1年契約の巨人では、今年で35歳という年齢から、わずか1試合出場(2打数2三振)で退団の可能性もある。デビュー戦で野球生命にかかわる重傷を負ってしまったのは、不運としか言いようがない。
そして、過去にも、デビュー早々の故障で力を発揮できないまま、日本を去ってしまった高額年俸の助っ人が存在する。
親しまれた“足長おじさん”
デビュー戦で負傷し、出場1試合だけで終わったのが、74年に太平洋(現西武)に入団したフランク・ハワードである。セネタース(現レンジャーズ)時代に2度の本塁打王に輝き、70年に打点王を獲得するなど、メジャー通算382本塁打、1119打点の実績は、来日した助っ人の中でもピカイチ。身長2メートル、体重115キロの巨漢ながら、温厚な性格から“足長おじさん”のニックネームで親しまれ、日本でも人気者になる要素は十分だった。
だが、37歳の年齢と右膝の古傷が不安視され、その心配は、不幸にも現実のものとなる。オープン戦で2本の場外弾を含む3本塁打を放ち、開幕前に「シーズン何本のホームランを打つか?」というクイズも実施されたハワードだったが、4月6日の開幕戦、日本ハム戦の第3打席に、三ゴロエラーで一塁に全力疾走した際に、右膝の痛みが再発し、代走・真弓明信と交代。病院に急行した。
当初は全治2週間と診断され、その後、ハワードは復帰を目指してプールトレーニングを開始したが、ついに回復のめどが立たず、7月5日に引退を発表した。日本での成績は出場1試合、2打数無安打1四球。3打席のうち、バットを振ったのは4回だけで、年俸2800万円(以下金額はいずれも推定)とまったく見合わない結果に終わっている。
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