事件現場清掃人は見た ゴミ屋敷の押し入れになぜ「60代男性」のミイラがあったのか
押し入れの中で寝ていた
依頼主の不動産会社にも連絡した。
「不動産会社の担当者に『夜逃げした住人が見つかりましたよ。押し入れの中で……』と告げました。そして警察には、私に残置物処理の依頼をしたことを説明してもらいました。担当者もかなりびっくりしていましたね」
高江洲氏は後日、アパートの大家からミイラとなって発見された住人について聞いたという。
「60代後半の男性が20年以上前から住んでいたといいます。ところが、半年前から家賃が滞るようになった。3カ月以上家賃を滞納すると、住人を退居させることができます。大家が何度も部屋を訪れても、全く応答がなかったので夜逃げしたと思ったようです」
亡くなった男性は検死の結果、病死だったことがわかった。
「死後、半年ほど経っていたそうです。男性は病弱で、かなり痩せていたといいます。普段から押し入れの中で寝ていたようです。この一件以来、作業前には、押し入れの確認を欠かさないようなりました」
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