中日「福谷」、ロッテ「ハーマン」は超高学歴…“文武両道”を極めたプロ野球選手たち

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ハーバード大で経済学

 そんな福谷、桜井を上回る“文武両道”の選手が日本プロ野球界には存在している。それが今年で来日5年目となるハーマン(ロッテ)だ。その出身大学は世界でも5本の指に入ると言われている名門のハーバード大。ハーマンはそこで経済学を学び、10年にはメジャーデビューを果たしている。

 メジャーでは通算4年間、109試合に登板という実績を残すと、17年に来日して楽天に入団。中継ぎ、抑えとしてチームに欠かせない存在となり、昨年からはロッテでプレーを続けている。アメリカの大学は日本と比べて卒業する難易度がはるかに高いと言われており、世界でトップのハーバード大を卒業して、野球でも最高峰の舞台であるメジャーでも結果を残したことは、まさに文武両道の極みと言えるだろう。

 学校の勉強と野球で使う頭は別とよく言われるが、学業とスポーツを高いレベルで両立したことで得られるものは非常に大きかったことは間違いないだろう。また、情報化が進み、あらゆる知識を自分で得られる時代になったからこそ、ただ野球をするのではなく、自分で考える思考力が重要になってきている。今後も、彼らに続くようなハイレベルな文武両道の選手が登場することを期待したい。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮取材班編集

2021年5月3日掲載

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