なぜ日本でワクチン接種が進まないのか 厚労省と利権を手放さない医師会が障壁
日本のワクチン接種率は0.93%
感染者も死者も少なく、恵まれていた日本のコロナ戦線だが、急激に綻びつつある。このところワクチン接種が進んだ英米では、新規感染者が数十分の一に激減したが、日本のワクチン接種率は英米のわずか数十分の一。これでいったい、どう戦おうというのか。
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いわゆるファクターXの要因については、種々に取り沙汰されているが、いずれにせよ、日本は欧米にくらべて新型コロナウイルスの感染者数も、それによる死者数も、けた違いに少なかった。ところが、ここにきて僥倖(ぎょうこう)とも呼ぶべき利を活かせなくなっている。
大阪府では連日、新規感染者数が過去最高を上回り、東京都でも感染者の増え方は予想を超えている。主な原因が変異株であるのは疑う余地がないが、その代表格たる英国株の本家本元であるイギリスでは、状況は劇的に改善されている。1月には1日の感染者数が6万人を超えた日もあったが、その後は急減し、4月18日の新規感染者は1882人と、ピーク時の30分の1以下であった。
要因は、言うまでもなくワクチンであろう。4月19日現在、ワクチンを1回は接種した人の割合は、イギリスの48・16%に対し、日本はわずか0・93%。コロナ収束への最後の切り札であるワクチンに関し、日本は現状、総崩れである。
「ワクチンが届いていない医療機関がある」
河野太郎ワクチン担当相は3月5日、まず全国の医療従事者480万人に優先接種し、彼らのための2回分のワクチン配布が、5月前半までに終わると述べた。ところが、4月15日時点で2回の接種が終わった医療従事者は2割に満たない。
4月12日には高齢者への接種も始まったものの、その前に医療従事者のためのワクチンが足りていないのだから、各自治体は混乱をきわめている。たとえば宮城県気仙沼市のワクチン接種対策室に聞くと、
「市民病院には打ち終わりましたが、開業医にはまだ終わっていません。ワクチンが届かず、県に聞いても、届く予定の総量が市内の医療従事者の総数に達していない、とのこと。ですから高齢者用のワクチンを、医療従事者向けに転用していますが、高齢者用も4月16日に届く予定が、19日以降になりそうです」
だが、そもそも、医療従事者への接種が終わってから高齢者、という順番ではなかったのか。青森市保健所感染症対策課も、
「厚労省などの説明を受けて想定していたのは、医療従事者に打ち終わってから高齢者に、というスケジュールでしたが、本来の順番がごちゃごちゃになり、2本同時に進んでいます」
と、戸惑いを隠さない。なにしろ、感染状況が深刻さを増している大阪市保健所感染症対策課にして、
「市内でもまだ医療従事者の優先接種は終わっておらず、ワクチンが届いていない医療機関がある」
と認めるのである。
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