低視聴率の「レンアイ漫画家」を打ち切りできない理由 「リコカツ」「恋はDeepに」の評判は?

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 メディアが「第4波だ、変異株だ」と煽る中では、おいそれと夜の街にも繰り出せない。家でのヒマな時間は、各局が視聴率を競うドラマで潰すという人も多かろう。さて、人気女優3人が主演する春ドラマの評判は――。

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 まずは日本中の男性ファンを落胆させた結婚報道後、初の主演、石原さとみの「恋はDeepに」(日本テレビ系)を紹介したい。海洋学者役の石原は、マリンリゾートを開発する企業の御曹司と出会い恋に落ちる、というラブストーリーだ。

 日テレ関係者によれば、

「新婚の石原さんが現場でノリノリなんですよ。コロナ禍ですし、新婚なので接触やハグはNGかと思ったのですが、そんなことはなく、番宣でも相手役の綾野剛さんとの距離が近いのが印象的でした」

 しかし、初回の視聴率は10・5%(関東地区)とイマイチな結果に。石原がヤドカリとケンカするシーンが流れ、ファンタジーが過ぎるラブストーリーなのではないか、という評価も聞こえてくる。

 本誌(「週刊新潮」)連載でお馴染みのライターの吉田潮氏は、

「今までの石原さんは女の憂いや怒りを抱えながらゴリゴリ働く役柄が多く、本人にもマッチしていました。今回はなんだかふんわりしてしまって、可愛いけど物足りない感じです」

 石原が結婚後初のドラマなら、こちらは出産後初。北川景子主演の「リコカツ」(TBS系)、夫婦の離婚がテーマのドラマだ。

 テレビドラマ研究家の古崎康成氏が言う。

「テイストは1993年の山口智子さん主演の『ダブル・キッチン』を彷彿させる、家族の本音を描くドラマです。北川さんは“高嶺の花”的なヒロインを演じることが多かったものの、今回は出版社社員という役柄。等身大の女性を演じ、新鮮な印象を受けました」

 好感触だったが、こちらも初回視聴率は9・7%と振るわなかった。

「すでにクランクアップ」

 パッとしない2作を置き去りに、独身女優の主演作はテレビ局にとっても好スタートといきたいだろう。鈴木亮平と主演した吉岡里帆のラブコメディ「レンアイ漫画家」(フジテレビ系)はどうだったか。

「2桁どころか、初回視聴率は6・5%、2話目は5・1%。全くダメでしたね」

 とフジテレビ関係者。

「放映されている木曜の22時枠はもともとそれほどドラマが見られている時間帯ではないので、覚悟はしていましたが……。鈴木さん演じる主人公が、自身の漫画を描くために吉岡さんに疑似恋愛をさせる、という設定がなかなか受け入れられていないようです」

 先の吉田氏は手厳しい。

「恋愛に一生懸命な役柄を演じる吉岡さんは2017年のTBSドラマ『カルテット』のように腹黒い役柄の方がハマり役です。意地悪な役の方が、彼女の良さがグッと出るんですよ」

 そんな評はあるものの、視聴率が悪ければ、脚本を書き換えて軌道修正することだってできるはず。が、先のフジテレビ関係者はこう言って、ため息をつくのだ。

「他局さんと違って、ウチだけはコロナ対策で早撮りしているんです。『レンアイ漫画家』もすでにクランクアップしているので、脚本の修正はおろか、打ち切りだってできない。低視聴率でも走り抜くしかありません」

週刊新潮 2021年4月29日号掲載

ワイド特集「春の珍事」より

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