サイゼリヤに挑む低価格イタリアン「オリーブの丘」 前菜が充実で互角の戦いも──

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ゼンショーv.s.サイゼリヤ

 千葉氏によると、「さいたま市は人口1人あたりのチーズとワインの消費量が全国第1位、パスタの消費量も全国第1位と、イタリア食材の消費量が多い」という調査結果話があるという。

「埼玉県内には種苗業者、農家、ホテル・レストランが立ち上げた『さいたまヨーロッパ野菜研究会』があります。埼玉でイタリア料理やフランス料理で使用するヨーロッパ野菜が作られて、実際にレストランで使用されているのです。私は台湾ですき焼きを食べた際、現地の野菜が使われていて違和感を覚えました。海外旅行では珍しくない体験ですが、日本では全国各地で本物のヨーロッパ野菜が栽培され、本場の人が口にしても違和感を覚えない料理が出されるまでになっています」

 オリーブの丘はゼンショーホールディングスが経営している。ゼンショーといえば、すき家、なか卯、COCO’Sなどで知られる。

 ゼンショーはジョリーパスタというイタリアンレストランを既に運営している。公式サイトを見ると、例えばトマトソースのパスタなら693円から1199円という価格帯だ。オリーブの丘の倍と言っていい。

 今後、ゼンショーはオリーブの丘に注力し、低価格イタリアンの“牙城”たるサイゼリヤを切り崩そうとするのだろうか。

デイリー新潮取材班

2021年4月29日掲載

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