紀州のドン・ファン元妻 このタイミングでの逮捕理由と整形手術、13億の遺産の行方

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離婚を切り出された理由

 高校卒業後、札幌市内にある2年制の美容専門学校に進学。

「早貴さんは専門学校に入ってから、マンションで一人暮らしをしていました」

 とは、彼女と同じ美容師科だった生徒。

「飲み歩くのが好きで、すすきののホストクラブにもよく通っていた。“昨夜もシャンパンを抜いちゃった”と話してましたよ。海外にもしょっちゅう行っていて、イタリアやフランス、ドバイでの写真などをツイッターにアップしたり。“親の脛齧(すね かじ)りでしょうがないね”とクラスメートの間でも言われていました。2年の終わりごろから学校に来なくなりましたけど、どうにか卒業はしたようです」

 実は、須藤容疑者は結婚の事実を肉親にも伏せていたフシがある。

 彼女の実母自身、「娘が結婚したことさえ、まったく知りませんでした」と当惑しつつ、
「マスコミの人からそのことを聞かれ、びっくりして。役所に住民票を取りに行ったら、本当に抜けていて……。娘は月に1回はこっちに戻ってきていました。GWに帰省したのに、結婚したなんてことは一言もなくて……」

 と取材に明かしていた。

 さらに、野崎さんは急性覚醒剤中毒で急死する1週間ほど前、須藤容疑者に離婚を切り出していたこともわかっている。いくつかの理由が取り沙汰されているが、野崎さんが看過しがたかったのは、須藤容疑者のビデオ出演歴だったという。

 会社関係者によると、

「須藤容疑者は自身が出演する“ナンパもの”などのビデオ4本について、社長にバレる前に削除できないかと、どうやら弁護士に頼んだようなのです。東京地裁から18年の3月にそれに関する書類が会社に送られてきた。でも、従業員がその封を開けてしまい、社長の知るところとなった。秘密を葬り去ろうとしたつもりが、逆に裏目に出たのです。結局、社長にも出演歴が伝わり、離婚の二文字が頭から消えなくなってしまったのではないでしょうか」

家賃を払えず、整形手術を施し

 野崎さんの死後には、彼の会社の元役員が遺言書の存在を明らかにしていた。

 書面には2013年2月8日の日付で“全財産を田辺市に寄付する”と綴られており、和歌山家裁田辺支部は遺言書が形式を満たしていると判断した。相続財産管理人の弁護士が遺産総額を算定していた結果、預貯金や有価証券などから負債を差し引き、約13億2000万円という金額が弾き出されたのだった。

 差し当たって遺言状の真贋について田辺市と野崎さんのきょうだいらが係争中のため、遺産相続は行われていないのだが、遺言などがなければ、須藤容疑者の懐には遺産の「4分の3」が入るはずだった。

 遺産を手にできず、普段からカネ遣いの荒かった須藤容疑者は、次第にマンションの家賃にも事欠くようになり、生活拠点を転々とする生活を送っていた。顔には整形を施していたというから、逃避行のようでもあった。

「容疑者は事件の前にネットで覚醒剤について調べ、密売人と接触していたとみられますが、取り調べには完全否認を貫くと思われます」(前出・記者)

デイリー新潮取材班

2021年4月28日掲載

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