170センチ未満の剛速球投手「山口高志」 プロ入りを拒否し、一度社会人になった理由とは(小林信也)

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「小さな剛速球投手」山口高志は1975年、プロ野球界に衝撃的に登場した。

 セ・パの人気格差が大きかったこの時代、山口が全国的な注目を浴びたのは秋の日本シリーズだった。

 セ・リーグを初めて制した広島カープと、6度目のシリーズ出場を果たした阪急ブレーブスの対決。第1戦と4戦が延長引き分けとなるシリーズを制したのは阪急だった。中でも、5試合に登板し、広島打線の前に立ちはだかった山口の剛速球にみな度肝を抜かれた。

 公称172センチ、「実際には169・9センチ」。...

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