KOで意識を失い即入院 死線を超えた赤井英和が語る「俳優業の面白さ」(小林信也)

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 大阪から“浪速のロッキー”の噂が聞こえてきたのは1982年、話題のボクサー・赤井英和がデビュー以来の連続KO勝ちを10試合に近づけたころだった。

 シルベスター・スタローン主演の映画「ロッキー」がファンを興奮させ、続編も3作目もヒットしてロッキーは“強打の英雄”の代名詞になった。その名を借りた“浪速の星”が、大阪・西成で育った赤井だった。

 スポーツノンフィクションを志す若い書き手にとって、ボクシングは魅惑的な分野だ。安全が確保された現代スポーツにあって、ボクシングは生命の危険と隣り合わせだ。...

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