事件現場清掃人は見た リゾートマンションで孤独死した老人の部屋で仰天した理由

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別の部屋でも高齢者の孤独死

「亡くなられた男性は現役時代、それなりの地位で会社勤めをしていたようです。壁には、株主優待で送られてくる航空会社のカレンダーがかかっており、ウォークインクローゼットには、オーダーメイドのスーツやゴルフバッグがありました。かつては裕福な生活を送っていたことが伺えました。そんなセレブ老人が、汚物にまみれて孤独死してしまったのです」

 実を言うと、この時、高江洲氏は管理組合からもう一件、清掃を依頼されていた。このマンションではその2、3年前、別の高齢者も浴槽に浸かったまま亡くなっていた。

「分譲マンションの場合、相続人の許可がないと部屋の中のものを処分することはできません。管理組合と遺族との間で処分にかかる費用を巡ってもめ、部屋から悪臭が漏れているにもかかわらず、清掃もできずに困っているという話でした。管理組合にもそういう時のためのお金があるわけではありませんからね。結局、私は見積もりだけ行って清掃はしませんでした」

 悪臭が長い間、放置されるとは通常は考えられない。

「バブルの負の遺産とも言えるリゾートマンションで、今後も高齢者の孤独死は増えていくでしょう。新たな社会問題となるかもしれません」

デイリー新潮取材班

2021年4月16日掲載

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