ヤクザと一緒に逮捕された「元ヤンキー町議」 議員時代は「暴力団との対話も政治」と発言
2期目の誤算
マスコミでは、「元ヤンキー」が教師になった、弁護士になった、という記事は少なくない。不良が更生してお堅い仕事に就いたという人間ドラマは、いつの時代でも読者に興味を持たれるものだ。
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2011年、福岡県みやこ町の町議選に立候補し、25歳で初当選を果たした「橋本真助」という男性も元ヤンキーだった。
かつて暴走族にも所属していたこともあり、マスコミの注目を集めたこともあった。AbemaTVのニュース番組で取り上げられたり、PRESIDENT Onlineでインタビュー記事が配信されたりしたこともある。
だが現在、彼の名前「容疑者」の呼称と共に報じられている。福岡県警が強要容疑で逮捕したからだ。地元のテレビ局、福岡放送(FBS)が4月5日に配信した記事「“元ヤンキー町議”と指定暴力団太州会若頭 強要の疑いで逮捕」からご紹介しよう。
《暴走族だった過去から「元ヤンキー町議」として知られていた男が逮捕されました》
《強要の疑いで逮捕されたのは元みやこ町議で中古車販売業の橋本真助容疑者(34)と指定暴力団太州会のナンバー2で若頭の原田久士容疑者(59)》
《2人は去年9月、24歳の飲食店経営者の男性に、利子を得る目的で無理やり多額の金を貸し付け借用書1枚を書かせた疑いです》
《橋本容疑者はこの男性に対し「原田の兄ちゃんに恥をかかせるんか。殺されてもしかたないんぞ」などと言って脅していました》
実は勉強家
記事によると、2人が高額の利子を実際に受け取っていなかったか、《貸金業法違反も視野に調べを進め》ているという。
元ヤンキーが町議に当選したものの、あっという間に転落。ヤクザ者と共に逮捕された。一体、何があったのか。
みやこ町議会に詳しい関係者に話を訊くと、「橋本さんは真面目で熱心な町議でした」と言う。
「頭脳明晰というタイプじゃなかったけど、話が上手で、人の心を掴むことができましたね。だから25歳で当選したのでしょう。町議になった彼が、真面目に勉強していたことは間違いありません。勉強会に出席するため、わざわざ東京に行ったこともあります」
みやこ町の北部は北九州市、南部は大分県と接している。海には面していないが、瀬戸内海に近い。人口は約1万9000人(2021年2月現在)、有権者数は約1万6000人(2020年12月現在)だ。
2011年4月、みやこ町の選挙では16人の定数に対し、22人が立候補した。橋本容疑者は617票を獲得し、12番目で初当選を果たした。
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