「佐藤輝明」の陰に隠れた2人の虎戦士も…燻り続けるトレード候補は?
ポテンシャルの高さは折り紙付き
続いて、楽天。昨年のドラフトでは、1位から4位まで大学生、社会人の投手を指名したほか、田中将大がメジャーから復帰した影響で、押し出された投手がいる。開幕前に池田隆英を日本ハムにトレードしたが、他球団からすれば、まだ狙いたい楽天の投手はいる。
ある程度実績があり、年齢的に中堅に差し掛かっている選手の中では、釜田佳直が面白い存在だ。度重なる故障でなかなか成績は安定しないながらも、高校卒1年目にいきなり7勝をマークするなど、ポテンシャルの高さは折り紙付きだ。今年も開幕一軍入りは逃したとはいえども、二軍でまずまずの投球を続けている。チームの先発投手陣を考えると、なかなか一軍で出番がなさそうなだけに、他の球団でチャンスを与えてもらいたい投手である。
ここに挙げたのはほんの一例であり、他にもチーム事情からなかなか出場機会に恵まれない選手は少なくない。日本のプロ野球は、どうしても生え抜きを重視する傾向があり、トレードに対して、いまだにネガティブなイメージがある。しかしながら、選手にとってはチャンスがあるチームでプレーする方が幸せなケースは多いはずだ。
数年前から出場機会に恵まれない選手にトレードの機会を増やす「現役ドラフト」の導入も検討されているが、いまだに時期は不透明なままだ。コロナ禍で新外国人をシーズン途中に補強することも難しくなっているだけに、国内の選手をどんどん活用する意味でも、トレードが活発になっていくことを望みたい。
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