甲子園初の“決勝・準決勝”ノーヒットノーラン投手・嶋清一 24歳で戦死「戦争がなかったら新聞記者に…」(小林信也)
海草(かいそう)中学(和歌山、現・向陽高)の左腕・嶋清一は、甲子園の歴史を彩る名投手のひとりだ。
1998年夏、決勝で松坂大輔(横浜高)が京都成章をノーヒットノーランに抑えて優勝した時も、嶋の名が先例として語られた。夏の決勝でのノーヒットノーランは「59年ぶり、2人目」。最初の達成者が嶋だ。しかも嶋は「準決勝に続く2試合連続の快挙」だった。
39年の夏、エース嶋が主将も務める海草中は、県大会を勝ち抜き、紀和大会で奈良県代表・天理中を破って甲子園出場を決めた。...