ダイアン吉日が日本で見つけた飲食店 美味しいNIPPON

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 好きな飲食店や好物の話を聞けば、その人の人となりが解るというもの。ゆえに「名は体を表す」ならぬ、「食は体を表す」なのである 。この企画では、外国籍の著名人の方々にご登場頂き、行きつけのお店をご紹介してもらいます! 意外なお店のチョイスに驚くこと必至! 彼らの食に対する感性と経験が垣間見えちゃうんです。第84回は、ダイアン吉日(きちじつ)さん。今回は「アブサン ソラー」に伺いました!!

 リバプールといえば、ビートルズの出身地。だが、そこから日本にやってきて落語家になったのは“大安吉日”ならぬダイアン吉日さん。バルーン・アーティストとしてイベントで芸を披露したり、英語と日本語で講演もするマルチ・タレントだ。

 1990年に日本にやってくるきっかけになったのは、バックパッカーとしてニュージーランド滞在中、アメリカ人の女の子から日本のことを聞いたから。

「あの国は面白いわよと薦めてくれたのです。人も優しく、困ったら周りが助けてくれるわ、と」

 伊丹行きの航空券を購入し、初めは友人宅に居候。その後、部屋を借り、陶芸、華道、茶道など、日本の伝統文化を吸収していった。

 そんなある時、桂枝雀の落語会で「お茶子」をする機会があり、彼女の前に落語の世界が開いた。話し方を学んだり、ネタを考案したりするようになり、99年には、他の落語家たちといっしょに北米巡業を果たした。“バイリンガル落語”という独自の世界を切り開いたダイアンさんだが、最近は、観客と距離を保つ新しいスタイルの寄席でコロナ禍を乗り切ろうとしている。

 さて、ヴェジタリアンのダイアンさんは、外食をすると、いつも同じようなメニューになってしまうらしい。

「レタスが入ったサラダか、トマトスパゲッティか、トマトの上にモッツァレラチーズとバジルの葉がのったマルゲリータ・ピザになっちゃうんです」

 その点、大阪・難波の高島屋にあるお洒落な地中海料理店「アブサン ソラー」では、あらかじめオーダーしておけば、オリーブオイルをふんだんに使った野菜料理が楽しめる。

「パンプキンとか、ブロッコリーとか、ビーンズとか、お腹にずっしりくるものを外でも食べたいと思っていたのですが、そんな私にしっくりくるメニューを作ってくれる」

 ところで、日本を含め、仏教が伝わった国や地域には、お肉や魚を使わない「精進料理」がありますよね。

「そうなんです。だから、京都に行く用事があるときは、お寺のなか、もしくは周りのお店で精進料理を食べられるところがないか、事前に調べます」

 お気に入りはお豆腐。漆塗りの器に美しく盛られた懐石が、和の文化をこよなく愛するダイアンさんの心をくすぐるようだ。

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