事件現場清掃人は見た “教育虐待”と聞くと今も真っ先に思い出す開業医の息子
事件当夜は、母親が息子を罵倒
「そんな息子に対して、母親は執拗に責め、日増しにエスカレートしていったそうです。そして事件があった夜も、母親は息子を罵倒したそうです。息子は、両親が寝静まるのを待って、犯行に及んでいます。計画的な犯行でした」
高江洲氏自身も、親の押しつけに反発した時期があったこともあり、男性の気持ちが少し理解できたという。
「母親としては、期待をかけて育ててきたのに、まったく応えようとしない息子に苛立っていたのでしょう。清掃をしながら、母親になじられていた息子さんのことを想像し、同情しました」
むろん、殺人はどんな事情があれ許されるものではない。
「私が清掃を終え、現場を後にした時は、自殺を図った息子さんは、意識不明の重体だと伝えられました」
高江洲氏は、教育虐待による事件が報じられるたび、この時の体験をいつも思い出すという。
[2/2ページ]