小室圭さんの経緯説明文書の「矛盾」と「失敗」 危機管理コンサルタントが指摘

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 4月8日、突然発表された小室圭さんの「経緯説明文書」。註も含めるとA4判で24枚という膨大な量からは、真意を伝えたいという小室さんの熱量が伝わってくる。

 とはいえ、そのボリュームや内容に違和感を覚える人も少なくないことだろう。宮内庁長官は「非常に丁寧に説明されている印象」とコメントしたというが、「どこが?」という反応もネット上では目立つ。

 この「説明」で、これまでの逆風が順風になるということがあるのだろうか。

 危機管理コンサルタントで『地雷を踏むな』の著書がある田中優介氏(株式会社リスク・ヘッジ社長)は、長大な文書に目を通してうえで、こう語る。

「まず、危機管理の観点で見た場合に、説明にせよ謝罪にせよ、あまりに遅いという印象は否めません。企業の謝罪などでは『言い訳や反論まじりの謝罪はしてはいけません』とアドバイスをしてきましたが、今回の文書はそのように受け止められるリスクがあると感じました」

 さらに具体的な文章でも、ひっかかるところがあったという。

「お互いの認識の食い違い」

「気になるのは以前に発表した文書との矛盾です。

 2019年1月22日に小室さんの代理人の方が公表した文書では金銭トラブルについて『解決済みの事柄であると理解してまいりました』と述べています。

 ところが、今回の説明文書には『金銭問題は解決済みだと主張したことに関しては一度もありません』と書いてあります。そこには『お互いの認識の食い違い』があること、その認識の違いの整理段階で話し合いが頓挫したことが述べてあります。

 いろいろなお気持ちや言い分はあるのでしょうが、この二つを読むとどうしても、前に言っていることと違うのでは、という印象を持たれるのではないでしょうか」

 説明文書では、金銭は元婚約者の方から贈られたものだという認識が述べられている。借金ではない、というのだ。

「借金ではないとなると贈与になります。金額が不明なので断定はできないものの、その主張に説得力を持たせるには、納税の証明書を出すのが良かったのではないでしょうか。当時のそういう公的な証明書があれば、主張の説得力は格段に上がったことと思います」

 長い文書だけに、この先あれこれ他にも突っ込まれる余地はあるのかもしれない。田中社長の父親で、同社の創業者である田中辰巳氏からはこんなアドバイスも。

「熱意は理解できますが、ここまで長い文書は普通の人は読まないと思うのです。私共は企業に対してプレスリリースなどはA4判1枚におさめてください、と日頃からアドバイスしております。そのくらいが限度で、できればその半分でもいいくらいです。

 どうしても長くなるものの場合は、サマリー(要約)を冒頭に入れるなどの工夫が必要です。

『色々な事情があったのだということを理解してくださる方が1人でもいらっしゃいましたら幸いです』

 とあるのですが、だとすればこの長さは失敗です。

もう少し簡潔な説明を冒頭に入れるなどしたほうが良かったのではないでしょうか」

デイリー新潮編集部

2021年4月8日掲載

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